先週の金曜日は官邸前ではなく中央合同庁舎を囲む集会へ。
目下の急務である原子力規制委員会人事案を撤回させようと
官邸前と分散して集まった。
細野環境・原発大臣が原子力ムラの重鎮たちを指名した
「原子力規制委員会の人事案」とは、原発事故を起こした
責任者達がずらずらと名を列ね、頂点に田中俊一という悪玉
中の悪玉、姑息すぎる人間を選んだもの。
田中俊一は元原子力機構(JAEA)副理事長で、原発推進派
である。規制してほしくない立場の人を選んだ細野大臣は
ただの使いっ走りでしかない。(原子力ムラのパシリ)
原発事故を省みて、新たに組織される規制委員会は内閣の了承が
いらない決裁権を持たせた。
国会議員が委員会決定に異議を唱えることができないということだ。
独立性が保たれる意味では正しいが、実際は絵に描いた餅だった。
その中身が原子力ムラと推進派ばかりというのだから呆れる。
彼らは今以上に好き勝手に原発を稼働し新規設立し、原子力予算を
バンバン奪い取り、アメリカのいいなりになって核兵器生産を
手伝うわけだ。
国民の大方が望んでいる原発ゼロなど夢のまた夢、再稼働阻止
はおろか安全基準の見直しなどせず、原発大国への道をまっしぐら
の予定なのである。
田中俊一氏の委員長就任は世論の反対を受けて国会内で議論になり、
国会会期中には決定できなかった。
というかしなくてもいい、後で野田総理が独断で選任するという、
トンデモ作戦に出てきた。世も末、そうです、末期状態ですから。
野田政権はこれまで自民党もやらなかった無謀なやり方で、何でも
やってきた。国民の声など「大きな音」としか思わない人である。
10万人以上に官邸を取り囲まれても再稼働した野田総理。
抗議しないと安心して事を進めてしまうだろう。ほら、収まった
と勘違いするだろう。
ダメ元でも、いや、ダメもとなどと考えたら負けだかんね、
やることはやらねばならん、というわけです。
いやー、弱ったぷ~ちゃんを置いてだいぶ無理して出かけたが、
元気な女の人がいっぱいだった。
スピーカーからノリのいい男性の、ラップ調のコールが流れて
ささやくような女性の声が後に続く。
長帳場を乗り切るのに声を枯らすような張り上げ方はしない
んだけれど、集まっているからそれで十分大音量になっていた。
みんなの頭が少し上へ向いているのは、合同庁舎内に職員
がいて、カーテン越しに下を見ているからだ。
当然だが庁舎内へ抗議の大音声は届いているわけで‥‥。
周囲を取り囲んで数珠つなぎになった人の列は角を曲がった裏側
まで続いていて、最初の30分は裏側の方にいた。
少ないなー、ま、いいや、これはこれ、と思っていた。隣に後から
来たサラリーマン風の男性が大きな声を張り上げてくれるし。
その合間に、風に乗って怒号が聴こえてくる。
もしやとツイッターを見て気づいた、すぐ近く?そう思って角を
曲がると人の波‥‥ああ、庁舎の裏側にいたんだと苦笑い。
でもここでも脱原発女子たちが可愛い鳴り物を打ち鳴らし、
「再稼働反対」「人事案撤回」と声を上げてがんばっていた。
目の前にはおまわりさんが4人と私服公安警察が手帳を片手に
威嚇するみたいにウロウロとしてましたね。
いまさら何の仕事ですか、と言いたいわよ。
で、こういう方も目の前に。
袈裟を着て、片手でケータイ、幟には南無阿弥陀仏だもんね。
この後、ここにはどんどん人が集まってきました。
家へ急いで帰り、ぷ~ちゃんは珍しくシッポでパンパンと床を
叩いて迎えてくれて無事でほっとしました。
人事案撤回要求のオンライン署名〆切り過ぎましたが。
全国に広がった脱原発の輪はさまざまな形で展開されている。
さらに大きなうねりとなり、悪政が正されますように。