Reiko's Travel 記事と現在の英国事情

在英51年、2020年7月未亡人になって以来、現在英国事情と過去の旅行の思い出を記載。

越冬キャンプ旅行ーポルトガルのエンターテインメント

2014-02-11 11:58:44 | キャンピングヨーロッパ 2013-2014

1月初めに近くの映画館で47Ronin(赤穂浪士)のアメリカ版の映画を見て以来、勢いづいて2週間後の日曜日に評判の12Years a Slaveの映画を見に行った。

日曜日だったからかそれともこの映画の前評判がよかったせいか今までで初めて沢山の観客だった。それで座席も後ろ半分がびっしり詰まっていて私の横には大きなポップコーンの容器を抱えた中年男がガサガサバリバリとうるさい。亭主の横にはポルトガル人の中年女性が座っていたが、にんにくのにおいが強くて堪らなかったとぼやくこと。

 

映画は徹底的な人種差別と奴隷虐待で、人間をあれほど傷め虐められるものかと思うほど見ていてだんだん気持ちが滅入ってきて終わった後の感想はもう一度見たい映画ではなかった。

 

1月27日、ロイヤル・オペラハウスからの実況バレー公演が同じ映画館で上演された。バレージゼルは今まで何回か見たことがあったが、今回が最高、ジゼルが倒れて息絶えるシーンでは思わず目頭が熱くなった。主人公のジゼルはロシア人バレリーナのナタリア・オシポーヴァ(Natalia Osipova)で軽やかな動きはまるで軽い羽根の様、感情表現がうまくバレーで心動かされるのはまれなこと。

それにしてもこんな片田舎でもロンドンのバレーが実況で見られることは本当にうれしかった。隣近所のキャンパーの人たちやジム仲間を誘って7時15分から始まる映画を大いに楽しんだ。観客も20人近く入っていたから、知る人ぞ知るなのだろう。この映画館では一切の宣伝はされてなかったから。

 

この時以来隣のキャンパーのアイリーンと親しくなり彼女と娘のサマンサが毎週土曜日に行くという教会の音楽会に連れて行ってくれた。一回目はセント・セバスチャン教会で会場も50-60名でいっぱいになった。この教会で20名近くのポルトガル人男女合唱団のクラッシック教会音楽。ロンドンで合唱はいろいろ聞いているから、あまりうまいとは思わなかったが、熱心な観客の拍手はなかなか止まなかった。

  

翌週土曜日にはセント・フランシスコ教会で(ここタヴィラには15軒以上の教会がある)ファドの演奏、歌があった。ファドとはポルトガル独特の歌でギターと独特の弦楽器の伴奏で愛や別れなどの歌を歌うもの。なんとなくポルトガルの演歌という気がする。教会の前に着いたのは開演の20分前、もう数十人の人々が行列を作っていた。10分前に入場、100人は座れる会場はすぐ満員になり空き椅子を探す人たちがうろうろしていた。ファドはポルトガル人に一番人気のある番組だそうで、毎月一回はファドの演奏があるという。

  

この夜1時間にわたり若くてスタイルのよいサラ・ゴンサルヴッシ(Sara Goncalves)が情感こめて歌ってくれた。まるで若い時の都はるみの様で最後はスタンディングオベイション。小柄な彼女から素晴らしいボリュームのある声で観客全員が魅了された。心が温かくなるような気持ちで帰途についた。

明日はまた映画館でロイヤルオペラハウスの実況中継オペラ・ドン・ジョバンニがある。楽しみ!!!

コメント (2)
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