ストレイト・ストーリー

2025年01月24日 20時16分59秒 | ▼映像作品・番組

どうも、ren.です。
ここのところ、札幌も暖気が続いています。
雪まつり雪像製作やスキー場は、雪不足と融雪で難儀している模様。
大抵、雪まつり期間中は、やたら暖かくなるか、やたら雪が降るかどちらかなんだよねぇw


● 「ストレイト・ストーリー」
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先ごろ1/16に78歳での逝去が伝えられたデヴィッド・リンチ監督。
「マルホランドドライブ」や「ツインピークス」など、独特な奇妙奇天烈な作風で称えられた奇才。

この「ストレイト・ストーリー」は1999年(日本では2000年)に公開された映画。

主人公はアルヴィン・ストレイトという名の73歳の老人(演:リチャード・ファーンドワース)。
この方は実在の人物で、新聞に掲載された旅の記録が原作となっています。

第二次世界大戦の従軍体験もある彼は、寄る年波には勝てずに不摂生もあり身体のあちこちにガタがきているものの、医者の言うことも聞かない頑固爺さん。
そんな彼に「兄のライルが心不全で病院に運ばれた」との連絡が届く。
兄とはささいな喧嘩がもとで絶縁して10年は疎遠となっており、それが後悔となっていた。

アルヴィンが住む町から兄の住む山小屋までは350マイル(およそ560km)。
足腰も弱り、自動車免許もないアルヴィンは、庭の草刈りに使っていたトラクターで荷台を曳き旅立つものの、所詮は草刈り機、街はずれで動かなくなってしまう。

そこで、なじみの農機具店の主人から中古の農業用小型トラクターを買い取り、時速8kmでの長旅が始まる。


ただただ穀倉地帯沿いの道路を走る淡々としたロードムービーで、リンチ作品としては謎も不思議も不条理もない、とても分かりやすい物語。
旅の途中で出会う人々を演じる俳優陣も、他のリンチ作品で見たことのある顔ぶれが含まれていますが、おかしな背景もない一般人w

そんな通りすがりの人たちと、老人らしい含蓄のある言葉で語るアルヴィン。
長い旅路で自らを振り返るアルヴィン。

年老いても成長はある……という物語でもあるかもしれません。
観終わったあと、必ず前向きになれます。


実はこの作品、長らく円盤化に恵まれていませんでした。
どうも私が好きになる作品は、そういう傾向があるようでw
公開後はまだVHSの時代で、DVDも2004年に出たっきり。

そのため、数年おきに情報を集めていたのですが、先日調べた際に2023年9月に廉価盤BDが日本発売されていたことを知り、ショッピングカートに放り込んだ矢先にリンチ監督の訃報を目にして、そのまま会計したのでした。

これも縁だったのかもしれませんね。

コメント
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