レレレへの道

日々鑑賞した映画の中で、レレレに書かない映画の感想です

ホワイト・ストーム

2022年02月22日 13時00分08秒 | やくざ/マフィア/ギャング/ノワール/不良

「ホワイト・ストーム」
原題:掃毒2 天地対決/THE WHITE STORM 2: DRUG LORDS
2019年 中国/香港 99分
■監督:
 邱禮濤(ハーマン・ヤウ)
■出演:
 劉德華(アンディ・ラウ)
 古天樂(ルイス・クー)
 苗僑偉(ミウ・キウワイ)
 林嘉欣(カリーナ・ラム)
 鄭則仕(ケント・チェン)

●あらすじ
麻薬に手は出さないというおきてを固く守ってきた、香港最大の裏組織である正興。
だが、メンバーの地蔵がそれを破ってしまい、義兄弟のティンは制裁として彼の指を切断する。
15年後、地蔵は香港麻薬四天王の一人として裏社会で絶大な力を振るうようになり、
ティンは金融界で成功を収めて麻薬撲滅運動に力を注いでいた。
麻薬組織の襲撃事件が多発することに激怒したティンは、香港最大の麻薬密売人を殺した者に懸賞金として1億ドルを出すと発表。
それを機に彼と地蔵は宿敵同士となって激しく対立する。
(シネマトゥデイより)

★感想など
超大傑作だった「レクイエム -最後の銃弾-」の続編。
と言っても「盗聴犯」シリーズのように内容は全くの無関係。
監督も違うし、出演者に至ってはルイス・クーしか前作から出演していない。
代わりに現香港映画界の帝王アンディ・ラウが主演になり、豪華さが増した。
アンディ・ラウっていつまでも若若しくて格好良いよねえ。
ルイス・クーとの男前対決ってのも納得できるが、この二人なら顔だけでなく演技面でも実力者の二人なので
二人の迫力だけでも相当盛り上がれる。
他にもケント・チェンの重鎮ぶりも相変わらずだが、それよりも久しぶりに見たなあミウ・キウワイ。
彼はサモ・ハンの「七福星」で登場したのが日本では初かな?
「七福星」の時は若くてちゃらい兄ちゃんの役だったけど、本作では随分渋くて格好良い男に変貌してたねえ。
この後も活躍していくのかな? ちょっと要注目で。
そう言えば「七福星」と言えば、アンディ・ラウも「七福星」が恐らく日本初の出演作じゃないかな?
そう考えると感慨深い。
<閑話休題>
さて本作の感想だが、上映時間が短いのもあってテンポ良く話しが進んでいく。
話はアンディ・ラウ中心に進んでいき、そこにルイス・クーの流れが加わっていく。
ルイス・クーの悪党ぶりがそれほどでもない感じがするが、目的がハッキリしているから描写があっさりしているのかも。
アンディ・ラウとミウ・キウワイは、それぞれ自分の家族の話(というか子供)がテーマとして加わり、話に厚みを持たせる。
そして本作の代名詞ともなっている、ラストのカー・チェイス・シーン。
アンディ・ラウとルイス・クーがそれぞれ運転する車が地下鉄構内の中を爆走し、最後は地下鉄に激突するまでを大迫力で描いている。
地下鉄構内のセットを丸々作ったとは言えそこは香港。
人が轢かれたりはね飛ばされたりギリギリだったりの、超危険なスタントの数々。
まるで本当に地下鉄を暴走しているかのような映像は、迫力ありすぎでヤバすぎ。
確かにこんな映像観たことないと言ってもいいかもしれない。
出てくる人が次々と結構あっさりと死んでいくのも本作の特徴。
前作に引き続き本作も観る価値アリですぞ!
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レクイエム -最後の銃弾-

2021年12月28日 23時06分00秒 | やくざ/マフィア/ギャング/ノワール/不良

「レクイエム -最後の銃弾-」
原題:掃毒/THE WHITE STORM
2013年 中国・香港 134分
■監督:
 陳木勝(ベニー・チャン)
■出演:
 劉青雲(ラウ・チンワン)
 古天樂(ルイス・クー)
 張家輝(ニック・チョン)
 盧海鵬(ロー・ホイパン)
 盧惠光(ロー・ワイコン)

●あらすじ
「新少林寺/SHAOLIN」「コネクテッド」のベニー・チャン監督が、
ラウ・チンワン、ルイス・クー、ニック・チョンを主演に迎えて贈る香港ノワール・アクション。
危険な麻薬捜査に身を投じる幼なじみの警官3人を主人公に、
タイの麻薬王との極限の対決の中で繰り広げられる友情と葛藤の行方を迫力のガン・アクション満載に描く。
警察官となり、ともに麻薬捜査の前線で活躍する3人の幼なじみティン、チャウ、ワイ。チャウは現在、
香港の犯罪組織であるハクの組で潜入捜査を続けていた。
やがてハクがタイの麻薬王ブッダと大きな取引することになり、チャウはハクと一緒にタイへと飛ぶ。
一方ティンとワイも、チャウからの情報をもとに、タイ警察と協力して取引現場へと向かうが…。
(TSUTAYA DISCASより)

★感想など
これは「男たちの挽歌」の魂を受け継いでいる傑作だ!
それが正直な感想だね。潜入警官役のルイス・クーが「男たちの挽歌」のマークに見えた。
これは凄いこと。今までマークに見えたことなんて一度もない!
一発でルイス・クーのファンになってしまうなこれは。正直今まで観てきたのもどれも面白かったしね。
それ以外にも本作は密度が濃い!
前半1時間くらいで普通の映画1本分くらいの密度で一つの話が完結する。
「男たちの挽歌」を根底に「インファナル・アフェア」な話で展開していき、アクション面も超ド派手な銃撃戦が盛り沢山。
正直これだけでも大満足だが、後半戦はアクションよりも”漢”中心とした超熱いドラマ作りにシフト。
そしてラストも前半戦とは趣向を変えた銃撃戦で締める。
アクション面も男のドラマもどちらも十二分に満足させてくれる作品。
傑作です!
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鉄砲玉の美学

2021年06月22日 21時59分19秒 | やくざ/マフィア/ギャング/ノワール/不良

「鉄砲玉の美学」
1973年 日本 100分
■監督:
 中島貞夫
■出演:
 渡瀬恒彦
 杉本美樹
 森みつる
 碧川じゅん
 小池朝雄
 川谷拓三

●あらすじ
渡瀬恒彦主演の任侠アクション。
報酬100万円に釣られた清は九州進出を目論む組の鉄砲玉として宮崎に乗り込む。
内心怯えながらも傍若無人に振る舞う清に地元のヤクザは抵抗せず、良い女も選び放題。
清はそんな状況に生まれて初めて充実感を得るが…。
(TSUTAYA DISCASより)

★感想など
本作は東映映画ではなく、ATGと言う一時期邦画界でも異彩を放っていた映画会社の作品。
と言っても半分以上の制作費は東映が出資していると言う、ほとんど合作に近いだろうけど。
「仁義なき戦い」より前に、いちチンピラを題材にした作品と言うので評価されているらしいが
正直かったるい映画だったよ。
話が全然進まなくて面白くないし。
こんなタイトルながら、主人公はヘタレ過ぎて鉄砲玉にすらなれてないしね。
関西のチンピラが九州に行って鉄砲玉になって死に、抗争の火種をつくるという発想は
まんま夜桜銀二だけど、全く違ってたね。
まあATGの映画は邦画の中ではかなり特異な位置を占めていると思うから少しは興味があるけど
全然積極的に観ようとは思えないかな。
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愛と復讐の挽歌

2021年04月22日 00時16分44秒 | やくざ/マフィア/ギャング/ノワール/不良

「愛と復讐の挽歌」
原題:英雄好漢/Tragic Hero
1987年 香港 96分
■監督:
 黄泰來(テイラー・ウォン)
■出演:
 周潤發(チョウ・ユンファ)
 萬梓良(アレックス・マン)
 劉德華(アンディ・ラウ)
 王小鳳(ポーリン・ウォン)
 劉嘉玲(カリーナ・ラウ)
 李修賢(ダニー・リー)
 成奎安(シン・フィオン)

●あらすじ
マフィアのボス、サイ(チョウ・ユンファ)への復讐心に燃えるユン(アレックス・マン)は、
ついにサイを脅かすまでの存在にのし上がった。
無用な流血を望まぬサイに対し、ユンは警察までを動かし、サイへの抗争を仕掛けてきた。
追われる身となり、海外逃亡を余儀なくされたサイはユンの義兄弟クォ(アンディ・ラウ)の元に身を寄せる。
しかしユンは追手を放ち、サイとクォの家族もろとも爆殺した。
サイとクォは武器を手にユンの屋敷へと乗り込んでいく。
(TOWER RECORDSより)

★感想など
そして後編となる「愛と復讐の挽歌」
本作も「男たちの挽歌」に続いて大ヒットし、完全にユンファの香港ノワールを確立させたと言える傑作。
ただ「野望編」から続けて観ると、ユンファが結婚して子供まで持ったせいで腑抜けになったように見える。
代わりに黒社会でのしてきたアレックス・マンは完全にイケイケになっていて、ほとんど香港版大友勝利状態。
そのため過激なアクションがてんこ盛りで、シン・フィオンは50発くらい弾丸貰ってもアレックス・マンに襲い掛かる
ジェイソンみたいなしぶとさとか、全般的に爆発シーンの火薬が多すぎるとか。
この頃の噂で、黒社会系の映画会社が香港ノワールを作って爆発シーンを撮影したら
火薬が多すぎてとんでもないことになり、以後その場所でのロケが禁止になったと言う作品があるのだが
前からその作品って、この「愛と復讐の挽歌」のことじゃないかなあと思ってるんだよね。
キャストが豪華なのと、プロデューサーが香港マフィアでおなじみの向華強(チャールズ・ヒョン)だしね。
クライマックスのシーンはそこら中で炎が燃え盛っていて、ユンファがマジで苦しそうだし。
まあ80年代後半の香港映画界は全般的にアクションがかなりヤバイことになっているので。
でもこのシリーズ、一点だけダメなのは字幕の名前が違うこと。
ユンファとシン・フィオンの名前が違っていて、ユンファは「野望編」チャイ。本作ではサイ。
シン・フィオンは「野望編」でロック。本作では6号。
この辺VHSの頃からそうだったんだが、DVDになっても同じだった。
いくらメーカーが違うとは言え、「野望編」の方は後発なんだからあわせておけよと常々思ってる。
とくにシン・フィオンの6号と言う名前は、他では全く聞いたことないのでインパクトが超強いんだよね!
その辺大事にして欲しいわ。
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愛と復讐の挽歌・野望編

2021年04月22日 00時16分15秒 | やくざ/マフィア/ギャング/ノワール/不良

「愛と復讐の挽歌・野望編」
原題:江湖情/Rich and Famous
1987年 香港 103分
■監督:
 黄泰來(テイラー・ウォン)
■出演:
 周潤發(チョウ・ユンファ)
 萬梓良(アレックス・マン)
 譚詠麟(アラン・タム)
 劉德華(アンディ・ラウ)
 王小鳳(ポーリン・ウォン)
 劉嘉玲(カリーナ・ラウ)
 李修賢(ダニー・リー)
 成奎安(シン・フィオン)

●あらすじ
マフィアのボス、チューの金に手をつけた義兄弟のユン(アレックス・マン)とクォ(アンディ・ラウ)は、
窮地を救ってくれたライバルのボス、サイ(チョウ・ユンファ)の元で働くことに。
控え目で忠誠心に厚いクォはサイの信頼をかち得ていくが、
我がままで功ばかりを狙うユンは逆にサイの怒りを買い、冷遇を受ける。
嫉妬と恨みに狂ったユンはひそかにチューと手を組み、サイの恩人を殺害。
さらにはサイとクォにまで魔手を伸ばしてきた。
(TOWER RECORDSより)

★感想など
本作は「愛と復讐の挽歌」の前日譚であるが、日本でも香港でも後編である「愛と復讐の挽歌」が先に公開された。
まあ日本では本作は劇場公開されずビデオスルーだったが。
と言う訳で大昔一回観た時は、劇場公開にあわせて「愛と復讐の挽歌」を先に観てから本作を観た。
今回は話の流れにあうように本作から観たんだけど、先にこちら観ると結構面白かったね。
と言うかぶっちゃけ本作の方が面白く感じた。
昔観た感想は、「愛と復讐の挽歌」の方がアレックス・マンの狂気とバイオレンス・アクションが完全に上なアクション映画。
本作はアクションもアレックス・マンも控えめなドラマ作品。
ゆえに「愛と復讐の挽歌」の方が面白いと思ってたけど、今回の感想は逆だなあ。
割と最後まで登場するアラン・タムも良い感じだったし。
カリーナ・ラウも本作の初登場時は可愛いと思ったね。「プロジェクトA2」の時は可愛いと思わなかったけど(笑)
ラストのアレックス・マンの狂気の笑顔と共に終わる本作。
後編に続くと言うよりかは、これ一作で完結してるとも言えるまとまりの良い作品。
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