「ゴジラ」
1984年 日本 104分
■監督:
橋本幸治
■出演:
小林桂樹
田中健
沢口靖子
宅麻伸
金子信雄
加藤武
かまやつひろし
森本毅郎
石坂浩二
武田鉄矢
夏木陽介
●あらすじ
大黒島沖で遭難した漁船の生存者・奥村は荒れ狂う嵐の中で巨大な怪物の姿を目撃していた。
奥村を救助した東都日報の牧は生物学者・林田の助言を求めるが、
林田は30年前に帝都を襲撃し東京湾で葬られたゴジラが目覚めたと推測。
はたしてゴジラは復活していた。
ソ連原潜を沈め、静岡井浜原発に現れると放射能を吸収し海へと消えたゴジラ。
だがそれは破滅へのプロローグでしかなかった。
(TSUTAYA DISCASより)
★感想など
先日たまたま平成のゴジラvsシリーズについての記事を読んだんだよね。
それがキッカケとなって、何かもう一度vsシリーズ観たいなあと思い、観始めました。
元々平成のゴジラvsシリーズは割とリアルタイムで観てたのかな。
でも次のを観る感覚が開くので、前作までの設定とか忘れるんだよね。
だからいつかもう一度観たいなあと思ってたからちょうど良いタイミング。
とばかしにまずは1984年版の「ゴジラ」から再鑑賞スタート。
昔はゴジラと言えば怪獣対決だと思っていたので、他の怪獣が出てこない事と
超兵器であるスーパーXが微妙と感じて、特に面白いとは思わなかったのが当時の感想。
今回観返してみると、今の東京にゴジラが出現したらどうなるかを政府目線で描いた作品だった。
ようはこれって「シン・ゴジラ」と同じなんだよね。
ただ「シン・ゴジラ」と違うのは、こちらは何かクソ真面目に作られ過ぎていて堅い。
「シン・ゴジラ」は政府内の動きを真面目に描いているのだが、見せ方とかを誇張して楽しく観る事ができるよう作られていた。
一方本作の方はそうではないため、非情に真面目に作られ過ぎた感がしてお堅い感じなんだよね。
肝心のゴジラの登場シーンも少ないし、主人公の一人である新聞記者の牧のキャラクター造形がいつものマスゴミなので
観ていて腹がたつしと、中々見続けるのに体力がいる出来栄えではある。
だがゴジラが東京上陸した際の街のセットが素晴らしい出来栄えで、大予算なのもすぐ分かりこれは一見の価値がある。
その巨大で素晴らしいセットの真ん中に、昭和時代より悪っぽくなって恰好良くなったゴジラが佇む姿は
正に東宝特撮と言った感じがして最高である!
ただ対ゴジラの描写が全然燃えるものが無いんだよなあ。
これはゴジラ映画として致命的な欠点だ。
他には政府の閣僚に金子信雄と加藤武が揃っているのがケッサク。
加藤武はこの頃東宝の金田一シリーズに出ていたから本作に出演していても不思議ではないが
この二人が揃っていると、分裂・内紛が起きそうで怖くなる(笑)
とまあ本筋とは関係ないところで盛り上がるしかない感じなのが微妙な本作。
でも導入部はかなりの傑作感があったので、シリーズの一本として押さえる分には問題ないだろう。
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