朝日夕刊の「素粒子」は、嫌味ったらしくヤ印である。
しかし時には面白い。9月7日夕刊です▲。
同じ日、朝刊文化欄に「詩人・小説家が、全詩集と回顧録を発売」という記事があった。
それによると、
・回顧録は登場人物の強烈な個性が鮮やかに点描されて「方丈記」の味がある。
・厚さ8cmの全詩集は時代と真摯に向き合ってきた魂の記録だ。
・2冊を併せ読むと詩人の目で時代と人間を見続けてきたことが分る。
と、まぁ絶賛でありますな。
詩人は「進歩的文化人で進歩的経営者」として、バブル崩壊まではマスコミに持て囃されていたが、社内では金正日首領サマだった。
その後自分の責任を部下に押し付け、「隠居した」はずの首領サマ。
朝日にまた顔を出した。相変わらずマスコミ操作が上手いねぇ。
全盛期に社内では、シャブとオンナと武器以外は何でも扱え、と吠え、それを詩人経営者らしく「市民産業」と格好付けていた。
首領サマの詩は何回読んでも分らない難解さ。小説は親族の悪口ばかり。社員は読まないわけにもゆかず、閉口していた。
重役以下中間管理職は首領に睨まれると、即、飛ばされる。
部下を罵倒する語彙はその詩以上に、異常に豊富だった。
首領サマが何を読み何に関心があるのか、常時本屋に情報網を張り巡らせ、同じ本を買い、不意打ちのご下問に備えていたものだ。
首領サマは現在、大平正芳元首相の生涯を小説にしている由。
大平と真摯に向かい合い、首領サマの魂はどう感じているのか、首領サマの行跡と照らし合わせ、取材し、紹介して欲しかった。
素粒子氏は国会内の本屋に目を付け、取材し、僅か14行の面白い寸評を書いた。
文化欄氏は、取材相手にたぶらかされて、6段約100行を使い、提灯記事を書いた。記事はまるで腰巻だが、それにしては長過ぎだよ。
こんなノよりも、本屋の店員の感想文の方がマシだ。
挿絵は斉藤卓治「紙の昆虫たち展」(銀座松屋)絵葉書と、
高村智恵子「キャベツ」の絵葉書から。
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