CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

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こんなの知ってますか? その5、THE THRILLES

2015年10月08日 | BRITISH ROCK
2001年、アイルランドのダブリンで結成されたインディー・ロック・バンド、THE THRILLS。

アメリカの60年代-70年代のサウンドを求めて、2003年のアメリカのロス・アンジェルスでファースト・アルバムが収録あれ、2003年発売されたアルバム、SO MUCH FOR THE CITYは母国あるランドで1位を獲得また英国でも3位にランクされた。

アイルランド出身のインディー・ロック・バンドということでU2のようなロック系のサウンドと思いきや、アメリカのフォークやカントリーをベースにした感じのサウンドである。

ではウエストコースト系の明るいフォークロックのようなものか?と言うとそれとも少し違う。同系統のアメリカン・バンドにはない、少し明るさを抑えたような不思議な感じを受ける。

大手のバージン・レコードから出たCDなので日本でも発売されたのではないかと思うのだが、当時海外に在留していた時にこのCDを買ったので、日本で当時どのような評価があったのかはわからない。 多分、地味なサウンドなので、日本ではあまり受けなかったのではないかと推測する。

今も昔も、若者は大志を抱き、彼らのプロミス・ランドとして一度はアメリカを目指す。それが、将来の成功に繋がるのかはたまた失望し帰国するのかは、誰も前もって予測は出来ない。

海外に行ったからすごいとか偉いとかは言わないが、日本人の若い人は最近海外志向を持った人が少なくなったように聞く。どのような理由かは定かではないが、言葉もよく通じない国に行って苦労するよりは、日本で住んだ方が随分と楽に生きていけるとでも思われているのかもしれない。

しかし、少しの間海外に出て外から日本の姿を眺めるのも一考である。今まで日本では、当たり前のことが彼の地では通じないことも。そして改めて日本人として日本に生まれてなんと良かったのかなんて初めて思うかもしれない。

例えば、国民健康保険に加入していれば、日本では医療費などに於いて非常に安く恵まれている。彼の地で、病気にかかり少しの間病院に入院し、退院の手続きの際高額の請求書を見て飛び上がったり、スペシャリストと呼ばれる専門医などにかかると、これまた高額の請求書をもらう羽目になる。日本で簡単な数千円単位の歯科での治療も数万円もかかることになる。

THE THRILLSの場合、セカンド・アルバムを2005年に再びアメリカで録音しファーストと同等の成功をアイルランドと英国で収めるのだが、 2007年にカナダで録音された彼らのサードは、受けが悪くその後解散に至る。アメリカ録音による独自のサウンドで一旦成功は掴みかけたが、それを継続していくことにはならなかった。

なかなか厳しい世界である。

The Thrills - Santa Cruz (You're Not That Far)