CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

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CASS COUNTY、普通の田舎町

2015年10月28日 | West Coast Rock

キャス郡をグーグル・マップで探すと、アメリカはテキサス州の東側に位置し、アーカンサス州やルイジアナ州との州境に隣接する、一辺が約50kmの正方形の平地に約3万人が暮らすという典型的なアメリカの田舎である。

ここで、イーグルスのメンバーであるドン・ヘンリーが生まれ育ち、今年の7月に終了したHISTORY OF THE EAGLESと言うワールド・ツアーの後をうけて、つい先日15年ぶりにその地の名前、CASS COUNTYをタイトルにしたアルバムを出した。

生まれ育った保守的な中西部の田舎町をテーマとしてアルバムを制作するとなれば、 やっぱりその地場のミュージックであるカントリー系が主体となるのであろう。

バーニー・リードンがいた頃の初期のイーグルスにも、カントリー系のサウンドはあったが、当時はヒット狙いの楽曲で、今回のサウンドの雰囲気とは異なる。

年齢を重ねたドン・ヘンリーが生まれ故郷を省みるという、つまり内省的な内容であまりヒットを意識していないため、地味に聞こえるかもしれない。

我々日本人は、カントリーと言うとどれも同じように聴こえてしまい、それぞれの深みをなかなか汲み取ることは出来ないのではと思う。

カントリー・ミュージックはアメリカの白人にとって、黒人のソウル・ミュージックに当たるようなシンボリックな存在で、特に中西部に住んでいる人々は昔からそれに親しみ、リラックス出来るのだろう。

それから、アメリカの田舎町というと、走っている車にセダンは少なく、大概ピック・アップ・トラックかステーション・ワゴンと相場が決まっている。だから、ピック・アップから降りようとする飾らない初老のおっさん風情のドン・ヘンリーに非常に親しみを感じるのである。

Don Henley Cass County Official Trailer