CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

揉めに揉めた発売日

2021年01月26日 | BEATLES-BADFINGER関連

他のテレビ局が裏番組に強力な話題作を持ってくれば、一人勝ちさせないために同時刻に対抗番組をぶつけて少しでも視聴率を削るってのはテレビの業界ではよく有る話。

レコード産業でも一番宣伝効果が上げられるようLPやシングルの発売日は慎重に吟味され、そのため同じレーベル所属の別アーティストの作品の同時期発売は同士討ちを招く可能性もあるのでご法度。

時は1970年、アップルではレコードの発売日に関して当事者間で非常に揉めていたそうな。

2月に米編集のLP、Hey Judeのアメリカ・マーケットでの発売とリンゴのソロ・アルバム、Sentimental Journeyの発売日がほぼガチンコだったことから、次のアルバムは少し期間を空けて出して欲しいとの要望がバンド・メンバーからあった。

すなわち、Let It Beとポールのソロ、McCartneyの発売日が非常に近かったことからジョンとジョージがMcCartneyの発売を6月に延期して欲しいとポールに要請。

二人の要望を受けてハームレスなリンゴがその使者となりポールを訪ねたものの、ポールの強い口調で交渉は決裂。

リンゴ一人馬鹿を見る結果に。

結局 McCartneyがLet It Be(5月発売予定)より1ヶ月早い4月に発売されることと相成った。

ところでソロ・アルバム発売に関する会見でポールはビートルズを脱退すると宣言してしまった。

実は1969年9月のミーティングにおいて、既にジョンがバンドからの脱退を切りだしたのだが、当時その発言の影響が大きすぎると感じたマネージャーによってオフレコとなっていた。そのためそれを知ったジョンはかなりカチンときて“俺はすでに脱退宣言してるのに、あたかもポールが始めた事になってやんの!”と皮肉ったそうな…

誰かが謙虚に譲歩すればよかったのかもしれないが、まあ若気の至りなのか、ちょっとした感情のもつれが4人の仲を更なる険悪ムードに突入させ、後戻りできなくなってしまった。

てなことで久々にこのアルバムに針を降ろす。

むむ〜 イイんだけどね。手作り感出て本当イイんだけどね。

でも、もう半年ぐらい余分に制作時間をかけたとしたら、ポールの実力からしてアビー・ロードSide-2ぐらいのクオリティーになったのでは? そして2年後ビートルズ再結成アルバム発売てなことを妄想してみる。

東芝EMI時代のフォーレバー帯がもれなく付いてきた。