
咲き始めは遅く、なかなか淡い唇に口づけをさせなかった桜。
ようやく抱きしめて熱い口づけ交わしたと思ったらもう別れの季節、
一片の花びらが大嫌いな風と雨によって半ば強引にはがされ空に舞い、花びらが淡雪となって辺りに降り積もる。
桜との出会い、別れ、花びらは一枚の便りとなって風と共に北へと向う。
桜の一片が開放された窓から落ちて私の手の平に、
そろそろ桜との別れか・・・
一本の桜

私この花嫌い
そういう人は少ない
この花に誘われ集い騒ぎおぼれ戯れる人々
でもこのさくら
この国の国花だけあって
不遇は拭えない
なぜなら
いろんなところに存在するせいか
付加価値がつかないと見向きもされない
この春の自然体の中で普通に咲いて寂しく空に舞う
街中の1本の桜
鮮やか・・
綺麗
素敵
・・・
そう言われることなく
さくら咲いたから花見に行かないと
その一言
誰も私に寄り添ってくれない
一本のさくら
いまの私みたい。

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