
仄々を感じる春。
昨夜の雨がページをめくるように上がる今日の朝、
空では絡み合って広がる雲が多彩な形と色彩に解れていく、
この分なら雨にはならないだろう。
雲の間に分け入る太陽が、解れを振り解こうと必死になって雲を千切っている、
この分なら晴れてきそう、
風もなく、いままで漂っていた冷たい毬・・が、かなり取れて丸くなっている。
春、
芽生えた野草の新芽、美味しそう・・・
草餅が私の脳裏をかすめる。
春

ようやくここまで来たな・・・
そんな感じかな
いつもページをめくりながら代わり映えのしない
毎日を見てきたけれど
今日は少し違う
昨日の雨が薄汚れたページを流してくれたから
芽生えたばかりの野草が緩んだ大地に広がる
鮮やかで新鮮な新芽
千切って口に運ぶとほろ苦い
プ~ン苦味が拡がる
甘味のない
えぐい
何て言う雑みな味だろう
この土と野草が作り出す春の香りと苦味
複雑・・・
噛んで味合う自然の風味
匂い
色彩
苦味
いま小さな春が土の在る空間から生まれる。

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