雨上がり

晩秋
この時期に降る雨は全体のトーンを下げ暗く、寂しく、彩は見せ始めた一葉の木の葉も雨に濡れこの暗さ、寂しさに色を添える。
わずかな温もりを蝕みながら咲く、秋の名残花の美の衰えをまざまざとさらけだす冷たい雨、全体の彩りのトーンが落ちるのはこの時期の冷やかな雨のせいかも知れない。

晩秋、この季節特有の趣と雰囲気、
描かれる里の山野の彩りの明と暗の一コマ・・の表情、その美が全体を覆う日も近い。
雨上がり

私は晩秋から初冬へ向かう
この季節の雨後が好きで
よく雨の後の街や山野をのんびりと歩く

特にこの時期の雨上がりの朝は素敵で
人が余り歩きはじめない早朝を
熱い珈琲を冷ましながら
一口・・時間を楽しみながら落葉を踏みしめ歩く
この冷やかな空間
踏みしめる路面と落葉の感触
心地よく清々しい

歩くことで日頃見過ごしていた様々な様子が
手に取るように見え
心はあの頃の小童に戻り　
うれしくて・・楽しくて・・
童心に戻りはしゃぎながら歩く。