葉桜

今日は久しぶりの
の一日になるかな・・・

憂鬱な一日になるかな
木陰、
さくらが作る木陰、空を隠さんばかりに覆うさくら、
深い、濃い、毒々しい薫り、その深みが隠す梅雨空、その下に入って空を仰ぐと、広がる乳白色の空に微妙に絡みこんでくる嫌な黒色。

釜戸にこびり付いた煤に吹き零れた湯気が黒色に沁みこんで今にも破裂しそう、
飛び散った水滴がこのさくらの蓋を蹴破って落ちて来るのはいつになるかな・・・
そう思いながら空をみる。空はもう限界、そう呟いている。
木の葉のさくら

花の終えたさくら
もういまとなっては誰も集うことも
見上げることもないさくら

人が集い
花に酔いしれた春から
もう数枚のページをめくり
時は夏を告げている

昨日まで花に変わってついていたサクランボ
その実も熟し地に落ちて
後には空を蔽う深緑の木の葉

広がる蔽うさくら
萌が美しい梅雨
私とさくらこの季節一人ポッチ。