北へ③

北に向かって、

中央道から離れ右手に雪を抱いた高ボッチ、美ヶ原を見て、左手に北アの峰々を望むと目的地はもう近い、春遅い安曇野を更に北へ向かうと、
左に北アの爺、鹿島を望む麓に木崎湖、青木湖の冷たい藍の湖面を垣間見る。
旅たった街では桜が咲いて春を告げていたと言うのに、この地にはいまだに雪が残り、
寒々とした荒んだ風景が広がって春を規制している。

アナログ

私のメモリーの中で
昨日まで記憶されていた私のデーター
もう削除されている
この旅先で再起動されることのない
私のメモリー

いつも削除をしないで
上書きばかりしているから
もうメモリーがいっぱいになりつつある
なかなか過去を捨てきれない私はアナログ人間
いつも更新しないで
記憶上書きで
誤魔化しているから
もうメモリーはいっぱい

削除して更新したら
そう言われるけれど
大切なデーターだから
・・・
そう言っている

結局旅に出ても私はデーターを捨てきれない
一人のアナログ人間。