
もう終わりだろうか・・・
上気した紅がとれ白くなってきた桜の花、そろそろ別れの時が迫っている。
暑い初夏の陽気が一枚・・の花びらを剥がして、
少し怒った唇を尖らして「フッと・・・吹いた」
一片の花びらが空に舞い、
その瞬間、目の前の風雪に阻まれ立ち止る、
花吹雪の向こうに大好きなあなたが、少し紅色の残る優しい微笑をみせ、
いつものように私を待っている。
春風

春の風って
激しく抵抗する冬の風に比べて
角が取れ
幼い頃
母の胸に抱かれていた時の
暖かくてホットする優しい温もりを感じる
いいな・・・
嬉しいな
・・・
思わず想い心の上着を棄て
身軽になって飛んでいきたくなる
春の風
待って
・・・
触れる風を掴むけど
風は私のごつい指の間をすり抜けて
鬼さんこちら
そう言って逃げて行く
掴めない・・・
逃げ橋の速い春の風との鬼ごっこ
誘惑の好きな
少し大人びた春の風
ほんのり薄紅の化粧して
おませになっている
いつも素顔でいるのに。

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