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昨日の白と黒のモノトーンの始まり。
冬・・・
語るのは灰色の空と冷たい氷雨、落ちた枯れ葉、へばりつく一枚。
濡れた一枚の色彩、熟した恋色。
別れまいと必死にしがみついて一枚に、生の執着を感じるのは私だけか?
人の少ない闇が染まって残る朝の道を歩くと、
昨日の冷たい化粧水を塗られた鮮やかな木の葉、
死に化粧が素敵だ。
落ち葉。
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落下
語るのは散らばる落ち葉
失せず
褪せず
死に化粧された死体
落ち葉
私はいつも小枝で染まる木の葉より
地に落ちた彩の美しさに惹かれる
哀れ
悲しい
そうは想わない
終焉でなくひと時の眠り
衣は脱ぎ捨てられ
やがて朽ちて明日に生きる
彩の一枚
濡れた道に書き記された木の葉のページから
鮮やかなインクが消える
寂しい・・・
例え一枚の木の葉でも
視界から失せるのが悲しい
朝陽のなかで
雨のような涙がこぼれる。
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