散らばる数枚の落ち葉

朝の陽射しを浴びながら口に運ぶ一杯の珈琲「美味しい・・・」そう思う季節になりました。
それが例えインスタントであってもいいのです
このお湯の温もり、湯気、微量に感じる香り、これがいいのです

落葉。
青い海原を割って昇ってくる朝の太陽、温かい陽射しが投網の広がりとなって降り注いで来る光のなかで見つけた数枚の落ち葉、
「この一枚は誰かな・・・」そう思って拾い上げた落ち葉、いい彩に染まっている。

楓の赤、欅の橙、橙と赤のコラボの桜、
それぞれの微妙な色彩が見せる晩秋の染まり、この色、人には描けない色彩、
そろそろ晩秋が近い。
落葉

無数に散らばる落ち葉
その彩りは冷めずいい顔している

一枚を手に取り
少し早いかな・・・樹を見上げる
燃え始めている
でも炎上には程遠い・・・

もう少し先か
手にした落葉を眺める
赤を主体に軸絡み合う橙と黄
いつもの完熟色

この彩りなら枝にしがみつくのも限界か
そう思う一枚の燃え殻
再び煤ぶることのない一枚
そう思うと哀しい朽ち葉に見える。