KAORU♪の「気ままなダイアリー」

KAORU♪が見つけたステキな風景、出会ったおもしろいできごと、おいしい料理などを“気が向いた時”にご紹介します。

★ 【NY的スローライフ】姫リンゴ

2019年09月05日 | Kaoru ♪の【New York 的スローライフ】



【NY的 スローライフ】

ニューヨークのスローライフは
天に向かってそびえ立つきらめく摩天楼と
コンクリートジャングル。

それと一見対照的な位置にある

オーガニックで手作りの
ヘルシーなナチュラル暮らしの
コンビネーション。

Tokyo と同じくらいの速度で動いていて、
さらにいかに生き抜くかの厳しい
サバイバルが必要なエネルギュな街なのに

どこかゆるくて樹々も川も空もちゃんと
あちこちに散りばめられて
豊かに共存している不思議な場所。

先日、マリアがペンシルバニアの
カントリーハウスから送ってきた写真には
姫リンゴがいっぱい。

裏庭のガレージの横になっているのを
収穫したのだという。

今年は豊作で動物たちも
ごちそうを喜んでいるわ!と。

ずっと以前から気になっていた
大きなりんごの木。

緑色の実が鈴なりになっていたのを
夏にみたことはあるけれど
いつも紅く色づくタイミングに合わず。

毎年人知れず花を咲かせ、
真っ赤なかわいいリンゴをまとい
秋の深まりとともに実を落とし
真っ白い雪に埋もれていくのを
ひっそりと繰り返しているのだろう。

わぁ、どんな料理にするんだろう?と
楽しみにしていたところ、数日前に
大きなショッピングバッグを渡された。

はい、これマリアから預かってきたよ。

ん?なんだろ?

ハウスの横のアップルだよ。
落ちているのを拾ったのではなく
摘んできたらしいよ。

メッセージは何もない。

あ…料理するのワタシ?

たぶんいろいろ作るを知っているから
カオルに渡そうと思ったに違いない。

こんなにたくさん?と一瞬思ったけれど
そうだ!
姫リンゴのコンポートにしておいて
今週末から日本から来るメンバーに
アップルパイを作って
マリアんちのパーティでみんなで食べよう♪

アップルパンケーキや
ヨーグルトやスムージーにも。

さっそくひとつひとつ丁寧に洗う。

さすが野生のリンゴたち。
不ぞろいでところどころ傷んでいたり、
汚れを落とすにも時間がかかる。

食べてみると、シブい!

これは果たして美味しく
出来上がるんだろうか?と思いながら

たまたま先日買ってくれていた
フルーツの芯をくり抜く道具が大活躍。





今年、チェリーのコンポートを
何度も何度も作った際に
全部手作業でタネを取る時
指先が真っ赤になっていたのを見かねて、

チェリー専用のタネ抜き器も
一緒に見つけてきてくれた便利モノ。



でももうさすがにシーズンは
終わっちゃったかな。

アメリカはやはり大きな国だから
南のほうから北上していって
日本のさくらんぼシーズンよりも
ずっと長いけれど。
8月のはじめくらいまではストリートの
屋台には並んでいたのに
このところもう見ないから

使うのはまた来年のお楽しみ♪

(↑昨日、ユニオンスクエアの近くの
屋台に売ってた!9月に入っても
まだ生さくらんぼが手に入る♪)

********************



使いこんだ年季の入った鍋に、
リンゴとオーガニックシュガーを
少し入れてゆっくりと火にかける。



これはおばあちゃんの形見なんだという。

厚手で重量感があり、煮込み料理や
スープを作る時にはかかせない
今も現役の素敵な鍋。

おそらく70年近くは使っているのでは
ないだろうか。

こういうのもニューヨーク的
スローライフのひとつ♪

弱火で煮るとあっという間に火が通り、
小さく切ったのは形が崩れていく。

味は?シブ味は?

そっとスプーンですくってみると
お〜いし〜❣️❣️❣️

リンゴの味がしっかり。
シブ味はすっかり消えていた。
ほんのり酸味もあって。

********************

なんの手入れもしていない自然の実り。
食べられるために栽培されたものではなく
自らが生きるために大地に根を張り、
天に向かって両手を広げ伸びている
一本のリンゴの木。

だからこそ自分の力で太陽の光と大地の味を
たっぷりと吸い込んでいて。


水やりもない。肥料もない。
手間ひまかけて大切に
ひとつづつ袋かけなんて、されるわけもなく。
虫を避ける殺虫剤や農薬どころか
共存してみんなと分け合って
循環しながら生きている。


ひっそりと、なんかじゃなくて
本当はものすごいパワーに満ち満ちている。



春には花の蜜いただきに
蝶やミツバチ、さまざまな虫たちが集まり

夏の終わりから秋にかけて
小鳥たちは赤くなったリンゴが
たわわに実る頃、枝に止まり
ついばみにくるのだろう。

あたりに住む小さな動物たちも
おなかがすいたら木の下にごちそうをいただきに。

にぎやかな日々がそこに展開されているはず。

そして、虫も動物たちもリンゴの木も
冬の間は静かに眠りについていく。

********************


この小さなリンゴには
大地や太陽だけじゃなくて
月や星のエネルギーも

地球だけじゃなくて
宇宙までもが
ギュっと一緒に詰まっているように思えた。


虫たちや小鳥さん、小さな生き物たちと
同じように、私にも
おすそ分けしてくれたんだね。
ありがとう❣️

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする