NY からカナダの国境近くのPotsdam
(ポツダム)までドライブで7時間。
Leoの仕事があるので一緒にくっついてきた。
去年は日本だったし一昨年は体調が悪くて
行けなかったから3年ぶり。
「今年は2泊で期間が短いけどどうする?」
と聞かれて家で1人のんびりしようかと
迷っていたけれど、体調も大丈夫そうだし
会える時に、行ける時に行っておこう。
Lisa に会いたいから行く!と
直前になって決めた。
来年また来れるかわからない。
先のことは誰にもわからない。
家にいたら畑行って縫い物か
ジェルプリントをしたり家の中で
ヨガしたり、掃除したり、近所に買い物
行ったり、夜はドラマの続きか本を読んで
眠りにつく。
穏やかだけどいつもと変わらない時間と
景色を過ごすことになるだろう。
マンハッタンに住むドラムのバンダレイを
迎えに行き、時々どしゃぶり雨に降られたり
曇り空が広がるハイウェイをひた走り
ニューヨーク州をカナダ方面へと北に向かう。
↑NYのローカルフードが楽しめる
オシャレなサービスエリア
↑七面鳥も道を横断していたり。
まだ明るいうちにPaul(ポール)とLisa (リサ)の家に到着。
川沿いのテラスでお手製の夜ごはんをいただく。
ファーマーズスタンドで買ったという
トマトのフレッシュで美味しいこと。
モッツァレラと重ねてバルサミコを。
オレンジ色のサツマイモを半分に切り
ローストした一品が出てくると
「あ!ヤキイモ!日本にはヤキイモの歌が
あるんだよ。車で歌いながら売りにくるんだ。
Kaoru 、歌って!歌って、あの歌!」
どんなの?聞きたい!とみんな。
リクエストにお応えして大声で
「や〜きいも!石やーきいも、おいも!」と歌うと大喝采(笑)
ポールがさっきのあの歌、
もう一回聞きたい。あれ、イイね!
日本には他にもそんな歌あるの?と
後から聞いてきたほど。
「あとはラッパのメロディで奏でる
豆腐屋さんの“トーフ”かな。
よく自転車で売りにきてね、水を張った
鍋やボウルを持って買いに行くの。
そうすると水からすくって入れてくれるの。
子どもたちはよくおつかいに行ったのよ、
昔は。」とそんな忘れていた古き
思い出話をしながら。
天気予報はずっと曇り。
雨が降らないといいなと願っていたら、
突然の夕焼け空が川岸の向こうに広がって空が黄金に染まり始めた。
暗くなる前にボートに乗ろう!と急いで
テーブルを片付けてポールの運転する
ボートへ。リサは焼きたてのクッキーを
持ってきてくれた。
黄金色の空が赤く色を変えて、やがて
線香花火が燃え尽きる直前のような
ほのかな光へと移っていく。
川面に映る波紋も美しい。
岸辺でくつろぐ人々や行き交うボートの
人たちと手を振り合うのもなんだか
また楽しくて。
テラスに戻るとポールがギターを弾く、
ブラジル人のバンダレイがサンバのリズムで踊る。
私は長いドライブの中で、中島みゆきの
「糸」を歌ってみた。
NYのプロのミュージシャンたちの前で
カラオケレベルの時々ハズす歌を歌うのは
勇気がいるけれど、気が向いたから。
するとLeoもバンダレイも拍手喝采。
「Kaoruの歌イイよ!」とバンダレイが
ポルトガル語とスペイン語を交えた歌を
即興で口ずさみ何度もほめてくれた。
宿泊先のロビンの家に向かう途中にもまた歌ってくれる。
あぁ、やっぱりお家で1人お留守番してなくて良かった。
かわす言葉や会話、自然の風景、あの時、
やっぱり行く!と決めていなかったら
いつものままだった。
すべてが特別な時間へと変わる、
まるで魔法のようなひと時をこうして
過ごせるのも動ける気力と体力があってこそ。
そのありがたさをつくづく
しみじみと感じながら。
#newyork #potsdam #ニューヨークの旅時間