つい最近の新聞報道でマイナンバー登録者が11%と知って、意外に低い普及率に驚いた。
私が30年住んでいた米国では、マイナンバーの米国版である社会保障番号(Social Security Number) の普及率は100%である。これがないと銀行口座を開設できないから、各種公共サービスの支払いができず、クレディットカードも持てない。さらに、就職するにも起業するにも必要だ。したがって、社会生活は不可能である。
マイナンバー制度が始まった2015年、私はこの制度は米国の制度と同じだと受け止め、直ちに申請した。だから、私はマイナンバー所有者は既に50%ぐらいにはなっており、遠からず100%になるものと考えていた。それがなんと、3年経って僅か11%とは! この調子だと、100%になるまでにあと30年ぐらいかかりそうだ(笑い)。
この個人番号制度の目的は、次の三点である。
● 公平・公正な社会の実現
● 行政の効率化
● 国民の利便性の向上
私はこの制度のキモは隠し財産を焙り出すことだと思っているが(「公平・公正な社会の実現」)、現在の普及率が11%では「行政の効率化」にも程遠い状況だろう。関係官庁は本気で努力しているのか? 始めたからには、しっかり押し進めて当初に掲げた目的を可級的速やかに達成してもらいたい。