最近は下火になったが、ひところネットでネトウヨという新語が飛び交っていた。この新語を「産経新聞や雑誌WILL・Hanada・正論を好んで読み、安倍政権を支持する憲法改正賛成派で、ネットに情報を発信している人々」と定義すると、私はピタリこの中に入る(笑)。
しかし、ネトウヨという言葉には侮蔑的ニュアンスを感じるので、「ネトウヨとパヨク」(物江潤著 新潮新書 2019/5月刊行)に目を通してみた。
同書によれば、“ネトウヨ”とは「過剰に日本のことを高く評価し、中国や韓国への強い敵意や差別心を持つ傾向があり、そして安倍首相に対して、強い親近感を持つ人々」である。“ネット上に情報を発信している”ことが脱落しているが、それは当然のこととして、特に言及していないのだろう。これに対し、“パヨク”とは、「ネトウヨと対立する人たち」である。
そして、同書では“ネトウヨ” と“パヨク” の共通点として、「対話ができないこと」を挙げている。言い換えると、人の言葉に耳を傾けず、ひたすら自説が正しいことを声高に言い募る人々、だろうか。それなら納得である。
彼らがネット上にとどまっていれば害は少ない。しかし、具体的に行動すると、弊害が生じる。例えば、路上でヘイトスピーチをがなり立てる人々や参議院議員選挙における安倍首相の演説を妨害する人たち。
https://www.youtube.com/watch?v=CV_p_DqfN8Q
この動画で、「安倍辞めろ」と叫んでいる人たちが、まさに“パヨク”ではないだろうか。当人たちは自覚してないだろうけど・・・。これでは安倍首相に同情票が集まり、逆効果になるのではなかろうか。
それはともかく、「安倍やめろ」コールもヘイトスピーチも、日ごろの鬱憤を晴らしているだけではなかろうか。こういう人たちの言動は一種のレクレーションだと思う。レクレーションは結構だが、人に迷惑をかけずにやってもらいたいものだ。