「れいわ新撰組」から特定枠で立候補した2名の重度障碍者が当選し、話題になっている。そもそも、特定枠制度は鳥取と島根、徳島と高知の合区によってはみだした自民党議員を救済するために編み出された制度である。「れいわ新撰組」の山本太郎氏は、その制度をうまく利用して、重度障碍者を2名当選させた。
当の山本氏は落選する結果になったが、山本氏はそうなることを予見していたし、話題になったことで山本氏の目論見は成功したと言える。同氏の企画力・実行力に敬服する。
山本氏の政見放送の録画をYouTubeで見たが、賛成・不賛成はともかく、筋が通った主張だと評価する。重度障害者も豊かな生活を営む権利があることや、社会が彼らを支援すべきであることには異存はない。しかし、そのワンイッシューで国会議員になることには釈然としない。
https://www.youtube.com/watch?v=V9zvlpOE1TA
https://toyokeizai.net/articles/-/292607
さらに、国会議員は賛否を問われてボタンを押すだけで仕事は終わりではない。いろいろな部会に参加して政策の策定に参画するとか、予算委員会で意見を述べる仕事もあるだろう。しゃべれないから、そういう仕事は免除するということなのか。それでは国会議員としては半人前以下である。
こんな弊害を生む特定枠制度は今回だけでやめてもらいたい。新たに重度障害者を国会議員に当選させようと画策する模倣もやめてもらいたい。「れいわ新撰組」の二人だけで十分である。