頑固爺の言いたい放題

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人任せの政治でいいのか

2019-07-24 16:04:52 | メモ帳

参議院議員選挙の投票率が48.8%で、2016年の前回より6ポイント近くも下回った。二人に一人以上が棄権したのである。

選挙前の世論調査では“必ず投票する”と“投票するつもりだ”の合計は7割ぐらいだったと記憶するが、蓋を開ければ“なんだ、これ!”と嘆きたくなる惨状である。

いろいろ言い訳はあるだろうが、要は怠慢による権利放棄である。選挙は有権者の意思表示をする唯一の機会だが、その機会を自ら放棄するとは情けない人たちだ。そして、投票は民主主義社会を守る有権者の義務でもある。義務を果たさず、権利も放棄することは自分の生活を人任せにすることだが、それでいいのか。

北朝鮮の核爆弾が日本列島に打ち込まれるとか、中国の漁民が大挙して尖閣諸島に上陸するとか、米中の確執が世界を大不況に陥れるとかの非常事態がおきないと覚醒しないのだろうか。そこそこ平和で、景気もそこそこ、なにも変わらなくてもいいというぬるま湯社会だから、棄権が多いのだろう。

低投票率には弊害もある。政治に対する関心の度合いは人様々だが、特定の組織に属している人々は投票率が高いはずである。例えば、労働組合・教職員組合のメンバーの投票率は非常に高いだろう。宗教団体も同様である。一方、世論調査で「特に支持する政党はない」と回答する無党派層は投票率が低いはずである。しかし、棄権した人でも意見はあるはずで、投票率が50%以下だと、結果が民意を示しているか疑問である。

投票率が低い場合、与党に有利になるか、野党に有利になるか、一概に言えないが、どちらかというと野党に有利ではないだろうか。いい例が社民党である。今回の参議院選挙では社民党の得票率は2%を僅かに超えたが、投票率が60%以上だったら、社民党の得票率は2%以下だったろう。

次回選挙は多分衆議院だろう。その時は、せめて“選挙に行くつもり”の人は予定通り、投票場に足を運んでくれることを期待する。