あるきメデス

あちこちを歩いて、見たこと、聞いたこと、知ったこと、感じたことなどを…

銚子・地球の見える丘、屏風ヶ浦からヒゲタ醤油へ(千葉)

2011-10-26 22:15:16 | カントリーウオーク
 第2日 2011年10月23日(日)
 
 再び降り出した昨夜の雨は、朝にはほぼ上がった。朝食前、漁船の並ぶ宿の前の外川
(とかわ)漁港の周辺を散歩する。


 朝食後、ゆっくり時間をとり、民宿文治の前で記念撮影をして9時ちょうどに出発した。

 外川の町並みを北に抜けて、外川台町まで上がるとキャベツ畑となり、その向こうに
アラカシだろうか、常緑広葉樹の森が広がる。


 車道を横断した北側に、「銚子市立高神小学校旧校地跡」の石碑があり、その場所は
「地球の見える丘ふれあい広場」に変わり、芝生地に国木田独歩や小川芋銭(うせん)、
竹久夢二など4人の歌碑や、日時計のモニュメントなどがある。


 休憩室やトイレのある無人の建物で休憩し、希望者は上にある展望館に行く時間をと
るというので、「地球の見える丘展望館」に向かう。

 展望館の下に「日比友愛の碑」がある。日比両国の太平洋戦争の犠牲者の慰霊と将来
の両国の親善を図るため、昭和33年(1958)に建設されたもの。碑は、フィリピ
ンのマヨン山に向かって立てられているという。


 このあたりは、愛宕山と呼ばれるピーク。展望館のそばに、昭和25年(1950)
設置の標高73.62mの一等三角点「高神村」が大切に保存されていた。


 三角点の上部右上に、「u-code」と記された円形の小さいものが埋め込まれていた。これ
は、この場所を識別するために割り振られた固有の識別子で、「ユビキタスIDセンター」
と呼ぶ組織により管理されているらしい。


 3階建ての「地球の見える丘展望館」に入り、展望台に上がると360度の大展望である。


 東から南、さらに西方にかけては太平洋が、北方の銚子市街中心部の向こうには、利根
川の河口付近が望まれる。


 昨日からのあいにくの天気でやや霞んでいて、富士山も見えるという遠望は利かないが、
その名の通り地球が丸く見える感じのする、素晴らしい展望だった。


 公園付近で1時間ほど過ごし、もと銚子有料道路だった県道286号を横断して、高神
西町(たかがみにしまち)と高神東町の間の旧道を北に進む。

 庭に船の置かれた家がある。まさか標高70m付近のここまで津波で押し流されたもの
では無さそうで、庭に飾るために運んできたらしい。


 近くにあった賢徳寺に、朱塗りの山門をくぐって入ってみた。天平14年(742)開
基という古寺で、平成14年(2002)に落慶した新本堂は、堂々としたコンクリート
造り。


 境内は広くて東側斜面には樹木も多く、日清日露戦争における戦没者の慰霊碑が並んで
いる。本堂左手に置かれた幾つもの水盤の中に、スイレンの花が一つだけ咲き残っていた。

 道路の右手、高神東町には、やはり朱塗りの山門の高福寺があった。山門には、漁師の
ものだろうか、たくさんのスリッパが奉納されている。


 神殿造りのような本堂の右手に、すっかり葉の落ちたイチョウの古木が立っていた。


 古くからの家並みを北に抜けて、地図上は水田マークのところに出て西に向かう。ここ
も昨日通過したところと同様、水田はキャベツ畑に転作されていた。


 一面に広がるキャベツ畑の間を進み、高架になっている県道286号の下を南に抜けて、
名洗町(なあらいまち)に入った。

 家並みの南側に出ると、堤防に沿って地層のはっきり分かる屏風ヶ浦の断崖が続き、そ
の下を遊歩道が西に延びている。


 11時半に近いので、少し先の護岸の積み石に腰を下ろして昼食とし、今日も波立つ海
を眺めながら、宿で作ってもらったおむすびをいただいた。


 食後、屏風ヶ浦を眺める遊歩道を進んでみたが、500m足らずで東日本大震災の津波
による被災で通行禁止になっていた。



 通行止めの近くには、津波で座礁したヨットらしい船が、浜辺に打ち上げられたまま残
っている。同じ地震によるものらしい、崩落した屏風ヶ浦の土層が積みかさなったところ
もあった。

 いつの地震によるものだろうか、はっきり断層と分かるところもある。


 12時9分に出発して、名洗町を国道の北まで戻る。家並みの西側斜面上にある「貝大
師」とも不動尊とも呼ばれる正明院の本堂には、独特の獅子の木彫が飾られ、狭い境内に
貝大師の御詠歌を刻んだ石彫があった。


 再び、水田を転作したキャベツ畑が広がる農道に入り、北西に1㎞近く進む。やや車の
多い車道を緩やかに上がって清掃センターの横を抜け、まだ運転していない新しい風車の
近くで折り返して、小休止する。


 広い敷地の銚子商高↑の西側を回り、北総教育研究所から児童相談所の横を通過して、
急斜面の段を春日町に向かって下る。

 家並みの増えた国道126号を横断して裁判所の横を通過、広い敷地のヒゲタ醤油の工
場に、東側正門から入った。

 14時半からの見学を予約していたが14時前に着いたので、早めの見学をお願いした
ら、快く受け入れてもらえた。

 10分間の映画で、ヒゲタ醤油の歴史や製造行程などの説明があり、その後、隣の小さ
い展示場の見学は自由にということになる。


 隣接して製品の直売場があり、皆さん醤油やめんつゆなどを土産に買い求めた。記念撮
影では「ヒゲター」のかけ声を唱え、係の方にシャッターを押してもらう。


 JR総武線の線路を越えて北側に回り、銚子駅には14時47分に着いた。次の上り電
車までは1時間ほどある。駅前通りに3軒並ぶ土産物店に行き、宿でもらった千円の買い
物券を使って土産物などを求める。


 一番左の店の奥さんが、私たちのことを詠んでくれた。

  なごやかに 顔をそろえて 秋のたび         又きて下さい 

 発車時刻が近づいてきたので駅に戻り、15時49分発千葉行き総武線上り電車に乗る。

(参加 19人、天気 曇一時雨、距離 10㎞、地図(1/2.5万) 銚子、歩行地
 銚子市、歩数 18,500)



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