平成21年11月1日 教室の中日、3日目となった。
足腰が痛いと気づいた。やはり、チェーンソーや木材を抱えたりと、だいぶ筋肉を使っていたようだ。朝ごはんを準備してくれるのはありがたい。
食べたら早速、帰り道の温泉道具を積んで作業現場へ。
今日はあいにくの雨~作業場全体にテントを張ることが一仕事となった。みんなカッパを着ての作業。
さて、昨日はラフカットが終わったところで終了だったので、その続きからだ。ファイナルスクライブは、上下のログ材の隙間の一番広いところ(タッチ)プラス、5~7ミリということで、根太に金尺(定規)の線引きして、タッチ+5ミリで、コンパスを広げた。
この+5ミリと言うのは、それだけ深く凹を削り込み凸が食い込むプラスの深さになる。 ログ(丸太)は、乾燥収縮と上からの重量圧縮で、”セトリング(沈み)”という問題(性質)があるので、ファイナルスクライブでは、5~7ミリのセトリングが経験的に導き出された数字だと言うこと!これが大きすぎたらサドルノッチに隙間が空くし、小さすぎるとログ同士の隙間が詰まらないので、大事なファイナルスクライブとなる。
ファイナルスクライブが終われば、サドルノッチ(オス)の下書き。富士山型凸の頂点は、幅約5センチ、長さ60センチの峰を模った板を当て線引きした。
スカーフを削り取り、曲面カンナで仕上げておく。 次に、先ほどのファイナルスクライブのスタート位置は、根太の面で、ここは平面だから、スミイレでログの端まで線を引く。この線はサドルノッチの端から、もう一方の先まで2本引けて、これが切断面となる。この線、グルーブ(接合面)に沿ってチェーンソーで切り取り、フラットに削り、平カンナで仕上げる。
ここまでして、先ほどのファイナルスクライブの線に、鑿(ノミ)を入れる。ポイントは線の内側2ミリに鑿の刃を入れること。富士山型凹の頂点は、線引きより約5ミリ余計に外側に鑿を入れる。また、深さは約3センチ位彫っておく。
ここで、昼ごはん~今日はカツカレーだった。みんな『うまい、うまい!』の連発!やはり、力作業をしての食事はうまい! 市房山も紅葉が進んでいる。
午後の作業はいよいよ、ファイナルカットのチェーンソーを入れる。こっち側からファイナルスクライブの線沿いに刻んだら、今度は向こう側に回り同じように刻む。凹のボトム部分は凹状に窪ませる。定規を当てて窪みを確認する。
ここは空間となるが、断熱材が入るとの事。切断面の触れ合う部分(エッジ)は、鋭角になるよう仕上げる。先ほどの線の内側2ミリの鑿の刃のお陰で、ほぼ線どうりに仕上がっていく。富士山型凹の頂点を、線引きより約5ミリ余計に外側に鑿を入れたのは、この部分は接合点の力が集中する部分で、ここが浅いと全体にブレーキをかけてしまうため、あえて深く食い込む”遊び”という働きがある。これで、富士山型の凸と凹面のエッジはピッタリと接合する理屈。
理屈は分かるが、実際の加工はなかなか難しい。ファイナルスクライブの線もなんのその!思わずチェーンソーの刃は切り込んでしまう。エッジもバリバリとささくれて見苦しくなる。まあ、なんとか様になるように、帳尻を合わせた(笑)。
さて、いよいよ合わせてみた。お互いの切断面を会わせてみる。接合面はぴったりと合って一安心。根太とログの4~5メートル部分も見た目、接していた。
実はこの段階ではピッタリ合っているのはまずいとの事。 これから、5~10段とログ(丸太)を重ねる間に、乾燥収縮と上からの重量圧縮で、”セトリング(沈み)”で自然と着くためには、ほんのわずかな隙間があった方が良いとの事。 雨のためか気づくともう薄暗くなってきている。
ここで、3日目の作業は、あっという間に終わった。
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