Goo・ちょき・パーで、なに作ろう!

定年退職してしまいましたが、再任用でまだまだ老後の蓄えをしなくてはなりません。それでも悔いのない人生にしたいと思います。

名人から鋸づくりを習う・パート4 完成

2012年01月26日 22時14分03秒 | Weblog

2012年1月23日(月)~

包丁会は無くなったので、曜日は関係なく岡秀に出入りしている
おかげで、進みが早い

先生に鋸を預けている間に、この『アサリ出し』が行われていた。
アサリ出しは、刃の1本1本を互い違いに、左右に広げる作業『アサリ鎚』を使って、小さな刃に綺麗に当てて、表側(名を刻んだ面)を飛び飛びに開き、ひっくり返して裏を打って行く。開き過ぎもいけないし、足りないのもいけない難しい工程

 

さて、鋸の目立てを説明したかったけど、第一カメラで刃にピントを合わせる事が出来ないし、ヤする要領を文章ではうまく表現出来ない
そこで『鋸の目立て』で検索したらたくさん出てきた
その中から、一番良く分かり、しかも改良刃鋸のを見つけたので、ここに任せることにした。前篇(ひっこき)・後篇あり(アサリ出し・目立て)

http://www16.ocn.ne.jp/~nakaya2/metate.htm
http://www16.ocn.ne.jp/~nakaya2/metate2.htm

 

さて、鋭い切れ味になったところで、柄への取り付け
接着剤(ウルトラ他用途SU)を均等に塗って

 

柄の窪みに鋸を当て、2枚の半割の柄で挟みこみ貼り付け
バイスに挟みこむ~ところがバイスを締め付けると、微妙にズレるから困った


 

翌日24日、キッチリ固まった
柄の尻には、合わせハートになるよう、彫っていた

 

そしてまた次の日25日(水) 先生宅を訪れていた
生徒は一人なので、先生独占 4mmの穿孔ドリルで穴を開けた
そこに、接着剤を塗った4mmの真鍮製のピンを打ち込み


  

飛び出ているピン 後でフラットに削り込む
先生がここで鋸の切れ味を試した
縦引き、横引きもシャリシャリと切れ進む~さすが改良刃だ
『この鋸は切れるから、ゆっくり引かなあかん~さあ、これで完成~』
手づくりの指導を受けながら、格安のマイ高級品質の改良刃鋸をゲットした
一人っきりだが、卒業の答辞のお礼を言って帰った


 

帰宅して、ヤスリで飛び出したピンを綺麗に削った~これで本当に完成
実は最後に先生から大事な事を4つ言われていた
この鋸を人に貸すなプロ仕様だから、焼き入れの金属の性格を理解せず、市販品の様にシャカシャカと力まかせに引くと、引っ掛かった時にパキンと折れる可能性がある。ゆっくり引けば切れるんだから
堅い木と柔らかい木では、改良刃のここの角度が違う(ペン先の刃)、堅い木は鋭角に角度を付ける~まあ、そこまで調整することはないだろうけどな
改良刃の1番目のこれは(ペン先の刃)、他の刃と同じ高さでなければいけないこの刃が切り口の山を、フラットに削り取る。この刃が減って低くなって来たら、『ひっこき』で、全部の刃頭を揃えて目立てをやり直さなければならない。ひっこきすると、U字の湾が浅くなるから、チェーンソーヤスリの径があうので、深める事

 の説明はこの図のこと。

もうひとつコレ持つと、何でも切りたがるようになるので、注意する事~危ない人にならないように~『公園の小枝を大切に』ってあったような

最後に質問したのは、柄に色を塗るなら何色がいいでしょうか
『柄も鞘も赤系 山の中で使うと、目立つ色で無いと、ふと置いて動き回ると、どこに行ったか分からなくなるだから目立つ赤系
まあ、しばらくは山の中で枝打ちする事も無いので、このまま完成にしよう

さて、刃渡り8寸(24cm)の改良刃(6マド)鋸と鞘がやっと完成した
いままで研ぎ時間をかけ、一番汗をかいた作品となった


 

包丁会も閉校してしまったから、もう刃物づくりをブログに載せる事は無いだろう
それは寂しいが、手元には一生使いきれない手づくり刃物がある

岡秀~先生、3年間お世話になりました大事に使っていきます。ありがとうございました。岡先生の健康と伝統工芸のお店の発展を祈念します

 



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