2022年4月14日
機械いじりが趣味というわけでもないけど、メンテナンスでパーツクリーナー等のスプレー缶は、毎年数本買います。
そして、その空き缶が数本出ます。
自治体の環境美化委員で違法ゴミ出しの後始末もやっている手前、スプレー缶のゴミ出しは別個に扱う仕分けとなりますが、出来たらゴミにも出さずに済むならそれが1番です。
そもそもスプレー缶(エアゾール缶)は、噴射剤を圧力によって送り出すための、噴射ガスが充填されているのですが、中の溶液剤や噴射剤が無くなれば捨てる運命です。
その噴射ガスと噴射剤(溶液剤)を補給すれば、缶はずっと使えると見込んだ取り組みです。
先ずは、噴射ガスの代替えは、空気としました。
自転車の空気を入れる部分、バルブ(バルブステム)を古いチューブから取り外します。バルブベースはチューブゴムに接着剤で着いているので、このゴムを外します。
ゴムを完全に取るには、焼いて燃やすしかありません。
火力のあるバーナーで焼きたいところですが、バーナーは実家に置いていましたので、ライターで焼きました。
バルブステムは真鍮製で、バルブベースはこんな断面H型でチューブゴムと接着されていますが、これから缶に埋め込むことを考えると、突っ込む先は、径が小さい方が入り易いです。
その加工として、小さくちびたディスクの出番です。
旋盤は持ちませんので、バルブステムを電気ドリルに噛ませて、回転させ、ディスクを先の方だけに当て径を小さくします。
旋盤のごとく、正円の小さな径に削られました。
ノギスでバルブベースの径を計ってみると、元の径が8.4mm。
削って小さな径が7mmとなりました。
ドリルで直径7mmの穴を開けたいのですが、曲面の缶にドリルを当てても、刃先は泳いでしまいます。
キリで突いて小さな穴を開けます。
平面で固い(厚い)鉄板なら、ポンチを打ち込むのですが、柔らかい缶はベコッと変形してしまいます。
6mmのドリルで穿孔しました。
この多段ドリルに7mmがありましたので、ピッタリの孔を開けました。
缶の切り口を磨き、基部の金属を出します。
バルブベースをハンダ着けする前に、缶の孔の縁にハンダを付けます。
フラックスを塗ります。
ハンダと基剤の相性が良く、綺麗に着きました。
バルブベース側もあらかじめハンダを付けると、いよいよ缶に接着です。
熱くて手で持てないので、ラジオペンチで持ち、ハンダ付けを360度溶接します。
こんな感じで、綺麗に付きました。
空気を入れて、充填出来るか確かめます。
本当に空気が漏れない様にハンダ付け出来ているか、バケツの水に沈めて確認します。
空気漏れはありませんでした。
缶の中に入れる防錆、潤滑材のWD-40(超浸透性防錆潤滑剤)です。
インターネットで買いました。
ホームセンターにはスプレー缶のWD-40はありますが、充填する液体の溶剤が欲しかったのです。
実は、WD-40を缶に入れる事が難しいのです。
バルブ弁体(プランジャー:虫ゴム)の径が小さいので、
最初は、プリンターインクの充填で、インクと共に付属されている注射器を使ってましたが、1回10CC位でしたので、何度繰り返しても溜まりません。
これでは埒(らち)が開きません。
そこで、ファンヒーターの灯油抜きに使っていた、手回しポンプを使いました。
何cc入れたら良いか分かりませんでしたが、新品の缶の重さが無難であろうと、実験的に180ccか200cc入ったと思います。
プランジャー、袋ナットを取り付け元どおりです。
再度空気を充填しました。
空気圧ですが、自転車の一般的な空気圧300KPa(キロパスカル)をセットしました。
完成です!
こんな感じです。
さあ、上手く噴射できるでしょうか?
リアルな噴射瞬間の撮影タイミングが合わず上手くいきませんでしたが。
立派に噴射が出来ました。(何度も噴射して、コンクリートまでポタポタ)
新品のパーツクリーナーは1本200~300円なので、あまり意味のある工夫だとは思いませんが、これはSDGs的な取り組みだと思います。
他にも、KURE5-56も良く使いますので、SDGsスプレー缶を増やしたいと思います。
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