この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

ザ・バンク。

2009-04-04 22:32:36 | 新作映画
 トム・ティクヴァ監督、クライヴ・オーウェン主演、『ザ・バンク/堕ちた巨像』、4/4、Tジョイ久留米にて鑑賞。2009年14本目。

 渋い。
 恐ろしく渋いサスペンスです。

 主人公はインターポールの捜査官サリンジャー。
 彼が立ち向かうのは巨大な国際銀行IBBC。
 この銀行、自らの利益のためには手段を選ばず、証人を葬るなんて序の口、自分たちに捜査の手が及ぶようになると捜査そのものが打ち切られるうに圧力を掛けます。
 それでもサリンジャーはわずかな手がかりを元にIBBCを追及していくのだが…。

 孤高の主人公が巨大な悪に立ち向かう、っていう話はよくあるといえばよくあるんですが、それでも本作は自分のツボでした。
 敵が法の範疇では裁けないことを悟ったサリンジャーがそれまで共闘していた女検事に「お前は手を引け。あとは俺が決着をつける」と別れを告げるシーンは、かっちょえぇ!!って思いました。
 またグッゲンハイム美術館での銃撃戦は白眉。
 内部が螺旋構造の建築物なのですが、ここを舞台に銃撃戦をしてみようと思った奴は偉いよ。
 ここ最近見た中では一、二の迫力の銃撃戦でしたね。

 まぁぶっちゃけ脚本に穴がない作品だとは思いません。
 イタリア首相候補を狙撃した暗殺者がなぜ二人いなければならなかったのかまるでわからないし(念には念を入れた、というわけでもないですよね?)、身元がバレそうになった暗殺者を消すのにあんなにヒットマンを大量に雇い入れるのでは収拾がつかなくなるだろ、とかツッコミどころも多々ありましたが、それを補って余りあるほど自分には魅力のある作品でした。 

 お気に入り度は★★★★☆、お薦め度は★★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
コメント
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