有川浩著、『シアター!』、読了。
スティーグ・ラーソンの『ミレニアム』シリーズが図書館の貸し出し期間内に読み終わらなかったので、わしもすっかり本を読むスピードが遅くなってしまったもんじゃのう、人間、年をとりたくないもんじゃて、、、なんて思ってたんですが、中田永一の『吉祥寺の朝比奈くん』と本書は揚げ立ての海老の天婦羅の如くサクッとあっさり読み終わりました。
単純に相性の問題だったみたいです。
『図書館戦争』シリーズで著名な作者ではありますが、本書が初の有川浩体験でした。
上述のシリーズ、もちろん興味はあったのですが、なぜか図書館ではシリーズ一作目が常に貸し出し中なんですよね。
二作目、三作目から借りるのもなんだし。
それなのになぜ本書を購入したかというと、自分は文庫書き下ろしという言葉に弱いのです。
美少女の涙、ぐらいに弱い。もしくは美少女の笑顔でも可。何の話をしとるんだね、キミは。
話を戻すと、正直な話、文庫書下ろしだったので読んでみようかと思った次第。貧乏はツライよ。
で、感想なのですが、これが文庫書下ろしだったら充分面白い!
お得感に充ちた一冊といえると思います。
赤字続きで解散の危機にあった小劇団《シアターフラッグ》に人気声優羽田千歳が入団してきた!!彼女の入団によって揺れ動く団員たち。主宰である春川巧は心機一転を図る為に兄の司に借金三百万円の肩代わりを願い出るのだが・・・、というお話。
こういう再生をテーマにしたお話は単純に好きです。
やっぱり希望が見えるお話は読んでいて気持ちが安らぐんですよね。
が、手放しで褒められるかというと、そういうわけでもなく。
人気作家にこんなことをいうのもなんだけど、有川浩、文章が下手。っていうか、言葉を知らない?
例えば、213p。
牧子はなかなかいい檄を飛ばしたらしい。
とあります。
しかし、「檄を飛ばす」という慣用句は「自らの考えを他者に知らしめ、賛同を得ようとすること」ですから、この場合は単純に牧子がアンタに出来ることをやれ!と千歳を励ましただけなので、この使い方はおかしいのです。
また、215p。
言い争いつつ稽古場に到着し、司はオジサンと詰られながら部屋に入っていくことにになった。
これも「詰る」というのは「(何かしらの行いを)非難する」という意味なので、オジサンと詰る、というのは変です。「罵る」ぐらいが適当ではないかと。
しかし、正しい、正しくない以前に、「詰る」に読み仮名がついてないんですよね。
自分はまぁ読めましたけど(とさりげなく自慢する)、「詰る」を読める人ってそう多くはないでしょうから、読み仮名がついてないのは如何にも不親切だ思います。
あと、266p。
『掃きだめトレジャー』の舞台上に、危機は突然舞い降りた。
これは、感覚的なことなのかもしれませんが、「危機は舞い降りた」という表現に違和感を覚えました。
「舞い降りる」っていうのは、「何かがゆっくりと(それこそ舞うように)空から降りてくる」場合に用いられるもので、「危機が舞い降りる」?しかも「突然」?ありえん(表現)!!って思っちゃいました。
というふうに、読んでいて文章上の障害にところどころつっかえてしまいました。
お話そのものはそれなりに面白かったので(最大の山場が最終章前にあるのは構成上問題かな、と思いましたが)、校正にも手を抜かないで欲しかったです。
スティーグ・ラーソンの『ミレニアム』シリーズが図書館の貸し出し期間内に読み終わらなかったので、わしもすっかり本を読むスピードが遅くなってしまったもんじゃのう、人間、年をとりたくないもんじゃて、、、なんて思ってたんですが、中田永一の『吉祥寺の朝比奈くん』と本書は揚げ立ての海老の天婦羅の如くサクッとあっさり読み終わりました。
単純に相性の問題だったみたいです。
『図書館戦争』シリーズで著名な作者ではありますが、本書が初の有川浩体験でした。
上述のシリーズ、もちろん興味はあったのですが、なぜか図書館ではシリーズ一作目が常に貸し出し中なんですよね。
二作目、三作目から借りるのもなんだし。
それなのになぜ本書を購入したかというと、自分は文庫書き下ろしという言葉に弱いのです。
美少女の涙、ぐらいに弱い。もしくは美少女の笑顔でも可。何の話をしとるんだね、キミは。
話を戻すと、正直な話、文庫書下ろしだったので読んでみようかと思った次第。貧乏はツライよ。
で、感想なのですが、これが文庫書下ろしだったら充分面白い!
お得感に充ちた一冊といえると思います。
赤字続きで解散の危機にあった小劇団《シアターフラッグ》に人気声優羽田千歳が入団してきた!!彼女の入団によって揺れ動く団員たち。主宰である春川巧は心機一転を図る為に兄の司に借金三百万円の肩代わりを願い出るのだが・・・、というお話。
こういう再生をテーマにしたお話は単純に好きです。
やっぱり希望が見えるお話は読んでいて気持ちが安らぐんですよね。
が、手放しで褒められるかというと、そういうわけでもなく。
人気作家にこんなことをいうのもなんだけど、有川浩、文章が下手。っていうか、言葉を知らない?
例えば、213p。
牧子はなかなかいい檄を飛ばしたらしい。
とあります。
しかし、「檄を飛ばす」という慣用句は「自らの考えを他者に知らしめ、賛同を得ようとすること」ですから、この場合は単純に牧子がアンタに出来ることをやれ!と千歳を励ましただけなので、この使い方はおかしいのです。
また、215p。
言い争いつつ稽古場に到着し、司はオジサンと詰られながら部屋に入っていくことにになった。
これも「詰る」というのは「(何かしらの行いを)非難する」という意味なので、オジサンと詰る、というのは変です。「罵る」ぐらいが適当ではないかと。
しかし、正しい、正しくない以前に、「詰る」に読み仮名がついてないんですよね。
自分はまぁ読めましたけど(とさりげなく自慢する)、「詰る」を読める人ってそう多くはないでしょうから、読み仮名がついてないのは如何にも不親切だ思います。
あと、266p。
『掃きだめトレジャー』の舞台上に、危機は突然舞い降りた。
これは、感覚的なことなのかもしれませんが、「危機は舞い降りた」という表現に違和感を覚えました。
「舞い降りる」っていうのは、「何かがゆっくりと(それこそ舞うように)空から降りてくる」場合に用いられるもので、「危機が舞い降りる」?しかも「突然」?ありえん(表現)!!って思っちゃいました。
というふうに、読んでいて文章上の障害にところどころつっかえてしまいました。
お話そのものはそれなりに面白かったので(最大の山場が最終章前にあるのは構成上問題かな、と思いましたが)、校正にも手を抜かないで欲しかったです。