この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

どこまでもどこまでも終わりのない夜を旅する『夜行』。

2016-11-10 23:41:52 | 読書
 森見登美彦著、『夜行』、読了。


 森見登美彦といえば、『夜は短し歩けよ乙女』や『有頂天家族』に代表される、少し不思議で、底抜けに楽しくユーモアに満ちた作風が知られていますが、この『夜行』には底抜けの楽しさは一切ありません。
 代わりにあるのは、どこまでもどこまでも終わりのない夜を旅するような不穏さ、息苦しさ、そして絶望にも似た恐怖です。
 しかし面白い。
 今年読んだ本の中ではぶっちぎりに面白かったです(そんなには読んでないけどね)。
 怖くて、不気味で、不条理で、時にモヤモヤするのだけれど、でも面白い。
 何とも不思議な読書体験でした。
 
 この不思議さ加減は自分の貧弱なボキャブラリーでは何とも説明できそうにないので、レビューはいつもより短めに終わりたいと思います。
 でもお薦めですよ!
 今ならKindleで第一夜(第一章)が無料で読めるようなので、気になる方は試し読みをされてみるとよいでしょう(こちら)。
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする