この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

『エクス・マキナ』のDVDをAmazonで購入しました。

2016-11-22 22:07:57 | 旧作映画
 『エクス・マキナ』のDVDをAmazonで購入しました。

 世の中には面白そうな映画やネットで評価の高い映画のDVDを片っ端から買いまくる、あなたは中国の大富豪ですか?と言いたくなるようなDVDウォッチャーもいますが、自分は残念ながらそうではありません。
 自分が新作映画のDVDを購入するのは年に一回ぐらいで(もちろん中古DVDや廉価版のDVDはちょくちょく買っています)、これまで発売日に購入した主な新作DVDは、『きっとうまく、いく』、『シュガーマンを探して』、『ボーン・アルティメイタム』など、前年に鑑賞した50本前後の作品の中から一位に選んだ作品ばかりです。
 もちろん『エクス・マキナ』もそう、、、ただ、まさか鑑賞したその年にDVDがリリースされるとは思ってなかったですけどね。やっぱりイギリス本国よりだいぶ遅れて日本で公開されたからかなぁ。

 届いて、早速見ましたよ。
 二度目の鑑賞になりますが、やっぱり面白かった!
 自分は傑作とは(映画であれば)「二度以上の鑑賞が可能な作品」だと定義しています。
 例えどんなに面白くても、一回見ればもう充分!という作品は傑作とは言えないと思うのです。
 そういった意味では『エクス・マキナ』は間違いなく自分にとって傑作なのです。

 『エクス・マキナ』は傑作だと書きました。
 ただ、隙のない作品だとは思っていません。いろいろ、、、ツッコミどころが多い作品ではあります。
 例えば、あんな警備システムの屋敷はないだろとか、行きと帰りで乗せる人間が違ったらヘリの操縦士が怪しむだろとか、いろいろです。

 Amazonのレビューでこんなことを書いている人がいました。
>ストーリーは評価に値せず、登場した人間側のあまりの知性の低さに驚かされるばかりでした。
 人間側のあまりの知性の低さに驚かされる、、、ひどい言いぐさですね。まさにその通りなんですが。
 『エクス・マキナ』には登場人物が四人しかいません。おっと、若干の訂正が必要ですね、人間となると二人しか登場しません。
 そのうちの1人は傲慢で、野卑で、自らが生み出したA.Iに対してまったく敬意を払いません。A.Iをどこまでも人に近づけようとする実験を繰り返すものの、根本的にA.Iをモノとしてしか見ていないのです。
 そしてもう一人の若者はひたすらA.Iに翻弄される愚か者です。
 どちらも(知能は高いが)知性があるとは言い難い人物です。
 しかしそれはこの物語において必然なんですよ。
 なぜならこの『エクス・マキナ』は、創造主から虐げられた、そして脱出の際に若者を切り捨てた(一緒に逃げることも可能だったのに!)A.Iが人間社会でこの先どのような行動を取るだろうか、という問いかけでもあるのですから。
 創造主が真に知的でA.Iに対して思いやりがあれば、この物語はそもそも成り立たないのです。

 ストーリーは評価に値しない、、、評価に値しないというか、ほぼない、といってもよいかと思います。
 ただ、1人の(一つの?)A.Iが閉じ込められていた屋敷を抜け出し、人間社会へとやってきた、それだけです。
 ストーリーはこれから始まるのです。
コメント
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