この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

マチュ・ピチュに行く理由は人それぞれ。

2018-10-05 23:34:44 | 戯言
 とある映画ブログで次のような映画と関係のない記事がエントリーされました。

 【初めての海外旅行でマチュピチュ行くやつ全員アホ説!】

 記事の内容はタイトルのまんまです。それ以上でもそれ以下でもありません。

 最初この記事を読んで疑問に思ったのは、この記事を書いた管理人さんは果たしてマチュ・ピチュに行ったことがあるのだろうか?ということでした。

 マチュ・ピチュに実際に行ってこの記事を書いているのであれば、「マチュ・ピチュは高い金を出してまで行く価値はない」という有益な情報です。

 しかしもしマチュ・ピチュに行ったこともないのにこの記事を書いているのであれば、それは観たことない映画を酷評しているようなものです。感心しません。

 一読して後者のように受け取れましたが、常識的に考えてマチュ・ピチュに行ったこともない人間がマチュ・ピチュに行くやつはアホだと言うとも思えません。どちらか判断がつかなかったのでコメント欄で次のように尋ねてみました。

>それで実際に行ったマチュビチュはどうでしたか?やっぱり大したことはなかったのですか?

 管理人さんの答えの答えはシンプルでした

>いや、だから興味ないって。

 行ったことがあるかないか以前にマチュ・ピチュには興味がないのだそうです。
 それはない、ですよね。
 行ったことのない、それ以前に興味すらないマチュ・ピチュのことをどうして貶めることが自分には理解出来ませんでした。
 なのでこうコメントしました。

>管理人さんはマチュビチュに行ったこともないのにマチュビチュに行く価値はないと断言しているのですか?
>ちなみに観てもいない映画のことを酷評する人のことを映画男さんはどう思いますか?

 この質問に対する管理人さんの答えがこれ。

>マチュピチュに行く価値がないなんて言ってないだろ。まず、テーマを理解したうえで反論しろや。あと、擁護するならせめて名前ちゃんと書け、マチュビチュって。

 マチュ・ピチュに行く価値がないとは言ってないそうです。
 確かに本文で「行く価値がない」とは言っていません。
 でも「初めての海外旅行でマチュ・ピチュに行くやつはアホだ」って言ってますよね。
 それってマチュ・ピチュにはそこまでの価値がないから、行くやつはアホだって言っているのではないの?
 それともマチュ・ピチュには行く価値がある、けれど行くやつはアホだ、って言っているの?
 管理人さんの言っていることは詭弁、屁理屈の類いのように思えました。

 数年前、鳥取県にある三徳山三佛寺というお寺を訪ねたことがあります。
 自分は普段、寺院、仏閣に興味を持つことはありません。
 けれど三徳山三佛寺の奥院である投入堂の写真を見たとき、これは自分の目で見なければならない、そう思ったのです。

 鳥取までの道のりは難儀を極めました。
 金をケチって国道で行ったので行きは19時間、帰りは26時間かかりました。
 現地でも大変でした。
 三徳山は修行の場なので、投入堂を直接見ることが出来る岩場まで辿りつくのも一苦労でした。
 岩壁を登っていて、思いっ切り滑って足を挫きました。泣きそうになりましたよ。
 でもそれだけ大変な思いをして観る価値が投入堂には確かにありました。

 一度も海外旅行をしたことのない人間が、マチュ・ピチュの写真を見て、ここに行ってみたい、是非自分の目でマチュ・ピチュを直接見てみたい、そう思って実際マチュ・ピチュに行ったとしたら、自分はその行動力にひたすら敬意を表したいです。
 もちろん長い間マチュ・ピチュに憧れ続けて、念願叶ってマチュ・ピチュに行くのもいいでしょう。
 マチュ・ピチュに行く理由は人それぞれであっていいはずです。

 これは何もマチュ・ピチュに行くことに限らないんですよね。
 映画だってそう。
 どの映画を観るかは自由だし、どういう理由で観るかも自由であるはずです。
 それに観た映画について絶賛するのも酷評するのも自由です。
 くだらないと思ったらくだらないと言っていいし、観る価値がないと思ったら観る価値がないと言えばいい。
 
 でも!!
 観てない映画を観る価値がない、観に行くやつはアホだなどと言う権利は誰にもないはずです。 
 そのことを件の映画ブログの管理人さんにもわかって欲しかったんですけど、、、難しかったかもしれません。
コメント
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