この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

はっきり言って何も来なかった『来る』。

2018-12-08 20:51:47 | 新作映画
 中島哲也監督、岡田准一主演、『来る』、12/8、Tジョイ久留米にて鑑賞。2018年44本目。


 先週の『ヘレディタリー/継承』に続いてのホラー映画です。
 『ヘレディタリー/継承』がこれ以上ないってぐらいにビビらせてくれたので、『来る』はどうかと期待していたのですが、いやぁ、笑っちゃうぐらい何も来ませんでした。いろんな意味で。

 映画のタイトルは『来る』なのですが、原作の小説のタイトルは『ぼぎわんが来る』と言います。
 つまり小説で来るのは「ぼぎわん」なのですが、映画では何が来るのかは明かされないのです。
 まぁいいでしょう、それぐらいの改変は。何もかも原作通りじゃないといけないとはこっちも思ってないですしね(そもそも原作を読んでないですが)。

 ただ、映画ではそれがなぜ来るのか、その理由も明かされないんですよ。
 いや、正確には妻夫木聡演じる一見イクメンパパ、実はダメ男が子どものころについた嘘が原因で来るらしいのですが、それがどういう嘘なのかが明かされないんです。
 それはあかんやろ。最低限そこは説明してくれないと、恐がろうにも恐がれんやん、と思いました。

 本作の公式ツイッターや劇場でのポスターにこんなキャッチコピーが書いてありました。
>こわいけど、面白いから観てください。
 こわいけど、面白いから観てください?
 こんな情けなくてセンスのないキャッチコピーってちょっとないですよね。
 このキャッチコピーを信じて観に行って面白くなかったら、何か補償でもしてくれるんですかね?
 元々CM畑出身の中島監督はこのキャッチコピーでいいと思ったんでしょうか?もしくは監督自身がこのキャッチコピーを考えた?
 まぁキャッチコピーに対するクレームはこれぐらいにしましょうか。
 ともかく自分はこの映画がまったく面白くありませんでした。
 ただ、中島監督がどこらへんを観客に面白いと思わせようとしているかはわかりました。
 別に自分が演出意図に対して敏感だとか言うわけでなく、それが露骨だったので。
 どういうシーンかというと、ラストの、少女の見る夢のシーンとかですね。
 あまりに唐突にテイストが変わるので観てるこちらとしてはポカーンとなりました。
 この映画を面白いと言っている人はそのシーンが面白いんだと思いますが、自分はダメでした。
 思い出すのは三池崇史監督の『DEAD OR ALIVE 犯罪者』かなぁ。あれもラストシーンはポカーンでしたね。
 
 まぁそんな感じで、自分は好きではないし、人に薦めもしないけど、好きな人はめちゃめちゃ好きな映画だと思います。


 お気に入り度★、お薦め度★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
コメント
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