団塊の世代の世間話

60年を生きてきた思いを綴った「ゼロマイナス1 団塊の世代の世間話」を上梓し、その延長でブログを発信。

脱原発の青写真を示せ

2011-06-30 09:08:46 | Weblog
 全国の市町村で原発再稼働を認めるかどうかで揉めている。国は安全を保証しているが、それが福島の事故で信用できないから、こうなってしまったのだ。
 実際のところ、脱原発というのは世の流れになってきた。これを棹さすことはもう無理な相談だろう。となれば、脱原発をどう推し進めるか、という青写真が必要だ。
 一気に止めれば、確かに現在の経済活動に支障が出る、というのは冷静な判断だ。それをまず認めた上で、どうするのか。
 それには例えばこの10年の間に、どう変えていくかという具体的なビジョンが必要で、それがあってはじめて人々も安心しよう。
 脱原発でなくなるエネルギーをどうするかだ。原発の割合はこの10年をかけて徐々に減らし、10年後にゼロにする。
 火力発電はやはりCO2の問題が絡むから、これは現在の水準で抑え込むことが前提だ。代替エネルギーはやはり再生エネルギーになるだろう。
 風力や水力は徐々に高めていく必要があろう。水力は揚水発電も含めて、もっと小規模な水力発電システムを設置していくことが方向だろう。風力はコストを低減する努力をして発電量を高めていく。
 太陽光は家庭用を主軸にして、電気自動車搭載のリチウム電池に電力を蓄えるられるようにして、比率を高めていく。メガソーラーも自治体レベルで推進していく。
 隠れた有力候補は、バイオマス発電になるだろう。全国の下水道処理施設にバイオマス発電機を設置すると、6000万kwの発電量が得られる計算とかで、東京電力のピーク時の発電量に匹敵する。
 国と自治体が取り組み、2~3年後には実現すれば、もう原発は要らなくなってしまおう。地方によっては地熱発電が有効だ。発電の形が多様化して変われば、発送電が別々の結果としてなっていくわけだ。
 さらに再生エネルギーと併行して、油を生み出す藻のプラントを全国の海岸に建設して、実用化のレベルにまで高めていく。5年後には日本は産油国となり、増税は不要になってしまう計算だ。
 このオーランチオキトリウムという藻は、パリと東京を2時間半で飛ぶ成層圏飛行のロケット航空機に使われるという。実用化目前で、国を挙げての取り組みが必須だ。
 つまり3.11以降の10年間で、日本をガラリと変えてしまう青写真を示すことが、現在の政府に必要であり、次の政府もそれを継続していく一貫性を保持することが国民の安心を醸成するわけだ。
 明るい明日を政治が掲げることが、日本の元気につながろう。ただ現政権では無理なんだろうなあ。

「60からのマイソング55」を配信中。。これまでヒットした歌を55曲セレクトしてエッセーにまとめまています。「はじめに・空に星があるように・知床旅情・書き終えて」などをサンプルとしてアップロードしてあります。ぜひご覧ください。「Web写真人」で検索できます。URLはhttp://shashingin.web.infoseek.co.jp

震災後の世の中の変化

2011-06-27 11:09:35 | Weblog
 節電対策で家庭も企業もさまざまな対応を迫られているが、東日本大震災以降、やはり国民の意識は大きく変わった。
 あまり気にもしていなかったことや無用と思っていたことが、改めて見直されチェックされ、いまの人々の意識に適った形や在り方に変更を迫られている。
 大きな時代の結節点といっていいだろう。これほどの大きな変化が、なにをもたらしているのだろうか。
 ちょうど団塊の世代が大量退職しつつあるど真ん中に起こったことであり、大きいことはいいことだと信じ、中流意識を増勢した我々も含めて、経験のしたことのないはじめての時代を迎えているわけだ。
 そんな目で世間を見ると、変化をまざまざと肌で感じることができる。昨日、ショッピングモール内のユニクロに行ったが、混雑し老いも若きもワゴンに最新のファッションを詰め込んでいた。
 これからの時代は、アンチエイジングがキーワードであり、みんな同じファッションに身を包むことになっていく。
 そうした一律性が進んでく中で、その一律社会が壊れている予兆もある。会社の勤務形態も変わり、在宅勤務や社外オフィス、フリータイム制なとによって、仕事の在り方も変わっていく。
 飲み屋を例にとると、5時オープンでは対応し切れなくなろう。会社の勤務時間が一律であったからこそ、5時に開店した。ところがサマータイム導入なら、3時頃開けてもけっこうお客は入ってくるかもしれない。早く飲み早く帰る、とパターンが定着しよう。
 さらに企業の退職者が集う場は、やはりかつて勤めた会社の近所になる。彼らも早めに会って早めに帰ることを心がける。
 つまり飲み屋はやはり早く開店しなければならない。現にOB会の集いで6時前にカラオケバーに8人の客が来た。その前はきっと居酒屋で飲んでいるから、やはり4時頃からやっているわけだ。
 以前は陽が高いうちに飲むのは気が引けたものだが、その常識が通用しなくなっていくのだろう。居酒屋の例だけでなく、ことごとくこれまでの常識や当たり前とした意識が変わっていかざるを得くなっていく時代に逢着している。
 いいことか悪いことなのか。答えはまだないのだが、東日本大震災以降、人々はきっと賢くなったことだろう。そして菅政権以外でいえば、正直であろうとしている。
 東日本大震災で亡くなった方々は、生き残った我々の代わりに逝ったとすれば、我々こそが矜持を正して生きていかなければならないのではないか。そういう姿勢を貫き通せる社会にしていくことが肝要だ。

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デジタルで安くなったが保存は賢明に

2011-06-17 08:48:31 | Weblog
 わがマンションで恒例のバスハイクが実施された。いつもは紅葉の秋に実施するのだが、なぜか梅雨の時期に開催した。
 最近参加者が少なくなっているから、目先を変えてこの季節にして、さくらんぼ狩りを目玉にした。それで38人が参加。はとバス1台がちょうど満員になった。
 私は別に頼まれたわけではないが、仕事柄記録係になっている。デジタル一眼レフで集合写真を、バスハイクの模様をビデオで記録した。
 むろん費用は取れないが、写真をプリントにして、ビデオをDVDにして配布する。38人の参加だが、家族で参加している例もあって、28家族分あればOKだった。
 プリントはネットで依頼した。38人の集合写真だから、Lサイズでは小さく、ポストカードサイズを依頼した。1枚6円、メール便の送料が210円で、計378円だった。1人14円となった。
 DVDのほうは、秋葉原でDVD-Rを購入。TDKの30枚セットで545円だった。DVDを入れる不織布50枚が100円で計645円で、1人23円となり、両方で37円だった。
 編集などの手間や時間は無視しても、これでプリントとDVDができてしまう。クオリティは問わないとしても、昔ならプリント代なら1枚50円はするし、フィルム代が加わる。DVDならばメディアだけで100円程度したのではないか。本当に安い時代になったものである。
 やはりデジタルの恩恵であろうし、中国などで生産しているからだ。価格も安くなり、気軽に撮れるようになったのに、旅行のあいだ、それほどみんなが写真を撮っているわけではない。
 やはり写真を撮るという行為は日常的ではなく、ハレの気持ちが強いのだろうか。だから集合写真でハイチーズになってしまう。ビデオのほうは気取らずにそのままを撮った。こちらのほうがよほど記録としては面白い。
 ただDVDなどのディスクは、例えば被災すると残らない。表面に傷がつけば、多くは再生不能になる。パソコンの中にある画像データも壊れれば終わりだ。
 しかし紙の写真は、水につかっても傷がついても、すべてが消えてしまうわけではない。アナログの良さである。
 今回の大震災で家族の記録が多く消失した。残ったアルバムを再生するボランティア活動も行われている。
 やはりデジタルで残すことと並行して、紙・プリントでも残すことが必要だ。とはいいながら、私の場合も、ついプリントにすることを忘れてしまう。やろうと思っても、後々になってしまう。そうこうしているうちに、こっちにも大震災が来るかもしれない。できるなら、後の祭りにはしたくないものだ。
 ついでに、パソコンが壊れれば内部のデータは失われるが、クラウドに保存しておけば救われる。画像データもそうだが、メールアドレスも無料メールのほうがネット上に保存されているから安心だ。どこまで信頼するかは別にしても、いろいろな保存方法があり、もっとも納得できる方法を賢明に選ばなければならない。

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失政は菅さんだけが悪かったのか

2011-06-11 16:30:43 | Weblog
 あまりにも姑息な手段を使ったために墓穴を掘った菅首相。まさに総スカンになっているが、それでもまだ一定のめどと強弁している。
 しかし、国民にとってよく分からないのは菅さんの失政だ。確かにいろいろな不手際、手違いははあったろうが、未曽有の危機であったのだ。誰も経験がないのだから失敗するのも無理はないし、失敗を最小限にとどめる努力をしなければならなかった。
 その失政は首相にとどまらず内閣にあったのではないか。つまり民主党政権が失政したといったほうが、より正確ではないか。
 では、どうして民主党政権が失政してしまったのか。あまり報じられていないが、民主党の支持母体は労組や教職員らと浮動層だ。
 自民逆風で追い風が吹いて、政権が転がり落ちてきた、というほうが正確だろう。ということは、大震災があって、政府にやってもらいたいことを把握するのに、震災地の情報源は労組や教職員組合だ。
 彼らが地元を掌握しているはずがなく、震災地の地元でもっとも情報があるのは、自治体、事業者団体、農協、漁協などだ。つまり自民党の支持層だったのだ。
 そこに政府と地元の乖離があったこと、さらに官僚を使わない政策で、スピーディーに動くことができなかったのではないか。東電の原発だって、ずっと自民党と官僚と一緒にやってきたわけだ。
 それが、話の通じない民主党が壁になって、震災のさまざまな復旧・復興策が頓挫してしまっていたのではないか。
 むろん、そういうことが分かってくると、政府もなんとかしよう、と解決策を考えてくるが、時すでに遅し、ということになって、すべて菅さんに責任を押し付けて、この難局を乗り切ろうとしているのではないか。
 不幸はたぶん民主政権の日が浅かったことにあったのではないか。ずっと自民党とその流れを汲む一派が、この国を牛耳ってきていたが、上澄みだけは民主党の色になった。
 それでは、こんな難局を打開できるわけがない。惜しむらくは、岩手県出身の小沢さんはなにをやっていたのだろうか。彼は民主党であって、もっとも自民党的な人間だ。それでも権力を握らないと、なにもできなかったのだろうか。
 そういう意味からも、最高権力者の責任は重い。自ら生きた民主党の限界を露呈した管さんは、直ちに退陣するしか残された道はあるまい。
 だれがなるにしろ、さまざまなパイプを持てる連立が、もっともこの難局にふさわしいと思わざるを得ない。

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リニア中央新幹線に疑問符

2011-06-08 11:28:12 | Weblog
 リニア中央新幹線のルートが発表になった。中間駅のことでもめているが、東京~名古屋を40分で結ぶという。恐ろしい速さで、本当に必要なのか、という議論はほとんど聞かれない。
 東日本大震災の後である。当然、そうした大地震を想定しての結果なのだろうか。大地震が来ても、最低限の被害で済むように設計されるのだろうか。まあ、走行中にあれほどの地震が来たら、どこかに飛んでいって全員帰れないだろう、と想像できる。
 私自身は、こんなスピードで走る乗り物は本当に必要か、と考えるほうだが、もうひとつの考え方は、大震災後の日本にとって必要なことは、分散化だ。
 東京一極集中の弊害が如実に出てしまったわけだが、その分散化のためにリニア新幹線を考慮したことはあったのだろうか。
 名古屋と結ぶことによって、中京地区への一定の分散化を期待できるのか。そうした青写真があって、リニア中央新幹線となったのだろうか。
 確かに、分散化を促進させるためには、こうした乗り物が必要だ。ただそれには名古屋でよかったのか、という論議が必要だ。いずれは大阪まで乗り入れることになるだろうが、結局は現在の大都市を結ぶだけになってしまう。
 東京一極集中を避けるためには、分散化の理念が必要だ。名古屋や大阪はすでに繁栄しており、そこを分散化の拠点にするには無理があろう。
 それよりも、やはり日本列島の中で東北、北海道、九州などをどう拠点として育てていくか、という考え方が必要ではないか。
 例えば盛岡にリニア新幹線を延ばせば、東北が大きく変貌しよう。そこに一定の国家機能と企業を誘致したほうが、日本全体のためにはよほどメリットがあるのではないか。
 むろんリニア新幹線のビジネスもあるだろう。それを優先してしまえば、なんら新しい日本像が見えてこない。
 もう決まってしまったものなら、せめてリニア新幹線の走路に周辺のさまざまな発電の送電網を組み込み、超電導で東京に電力を送り、原発廃止後の新エネルギーの後押しができるようにすべきだろう。それなら付加価値で採算も楽になるかもしれない。ただ開業は約15年先。日本がどうなっているかも分からない。
 なんだかんだで、これでまた自然は破壊されるし、ローカルの良さはなくなりそうだし、せわしない世の中が来そうだが、もう私は生きてないだろうなあ。

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東電に補償をスムーズにさせるために

2011-06-03 11:10:26 | Weblog
 菅さんの不信任案が否決されたニュースが今日の新聞に踊っているが、まあ、論評することもないことだろう。
 海千山千の菅さんに鳩さんが騙され「若い人」に辞任後託す、といわれて、踊ったバカがいたわけだ。それでも来年1月まではやろう、というのだから、やはり権力が好きなのだろう。
 今回の政争劇は、結局は権力争いで小沢さんが負けただけ。やはり小沢離党、新党結成がもっとも収まりがいいのだろう。たぶん次の選挙では民主党は第一党にはなれず、自民と拮抗し、小沢新党が過半数のイニシアティブを握れる状況が現出しそうだ。
 それよりタイトルの話である。東京電力は電力を売っている会社である。その電力の供給不安があるからといって、過度の節電では売上げが落ちてしまう。
 ピーク時の電力使用のぎりぎりまで使ってくれとはいわないが、まあ90%ぐらいのところで電力使用がうろうろしてくれたほうが、東京電力にとっては都合がいいはずだ。
 ところが節電が行き渡り、気温25度の今日でもピーク時の82%といっている。これでは原発事故がなくても、売上げダウンで本当に電力料金を値上げせざるを得なくなる。
 要はピーク時にパンクしないことが最大の使命で、そのために現在の節電があるのだが、世の中はエネルギー全体を見直して、贅沢は敵だ、みたいなことになっている。
 真夏のピーク時の節電の予行演習ということもあるだろうが、ちょっとやり過ぎているのではないだろうか。最近はそろそろ駅のエスカレーターも動き出した。冗談めかしくいえば、JRや私鉄にもう少し電力を使ってください、と頼んだかもしれないぞ。
 というわけで、東京電力に原発事故の補償をやり抜くためにも、もっと電気を使ってもらわなければならない。しかし、いまさら電気を使ってくれ、と口が裂けても言えないではないか。
 となれば、一般庶民は察しなければならないわけで、過度の節電はやめたらどうだろうか。NHKのニュースで視覚障害者が暗くて行く手が見えにくい、という苦情があったし、筆者は心臓が悪く、できるならエスカレーターを使いたい。
 真夏の電力ピーク時に対応する術はすでに出尽くし、予行演習もほぼ終わったのだから、それまでは余裕をもって電力ライフを楽しもうではありませんか。それが被災地の補償ができる東京電力につながっていくのではないか。
 まあ、日本人は一億火の玉から総懺悔と、どうしてもひとつのベクトルに固まってしまう民族だ。いい面もあるだろうが、困った性向ではある。
 
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