団塊の世代の世間話

60年を生きてきた思いを綴った「ゼロマイナス1 団塊の世代の世間話」を上梓し、その延長でブログを発信。

サザエさんの復活

2018-08-27 15:08:55 | Weblog
 ネットのニュースを拾い読みしていたら、テレビアニメの『サザエさん』の視聴率がひと桁台になり、低迷していると報じていた。
 日曜の夕方、あの時間帯でいままで化け物のように視聴率を稼いでいたほうが特別だったのだろうが、その低迷の理由を考えてみた。
 まず視聴者の問題。タラちゃん世代なら、アンパンマンだ。カツオの世代ならドラえもんかゲームに行く。誰をターゲットにしているのかが分からない。リビングでみんなでサザエさんを見る時代ではなくなっていよう。反対に高齢者が懐かしがって支えている状況もあろう。
 アニメの『サザエさん』は朝日新聞に掲載されていた『サザエさん』とは別物である。比べてみれば分かる。うちには漫画のサザエさんは全巻揃っている。たまに読んでも笑ってしまう。
 気がついている人は多いと思うが、漫画も変わったが、アニメのキャラクターの画も時代とともに変わっている。かつては顔をしかめもっと戦闘的だった。現在は丸く穏やかというキャラになっている。
どうしてアニメと漫画が乖離してしまったのか。それはアニメが高視聴率を取るようになって、万人がハッピーになるような薄味の作り方をしてきたからだ。漫画のほうには漫画特有の毒や風刺もあった。ところがアニメには日常の『サザエさん』一家のちょっとした事件をただ描いているに過ぎない。これで何10年も持たして来たことに頭が下がる。
 それと平成も終わる時代に、昭和のままの家庭を踏襲している。テレビはブラウン管、電話は黒電話、スマホは登場しない、まだ御用聞きが走り回っている。相変わらずデパートでのショッピングだ。
 だから安心して見られる、という意見もある。常に変わらないでくれ、という願望はある。たいてい変えない派が7割程度の多くを占める。こちらが番組の固定客でテレビ局は大事にする。だから番組は変われないという結果になる。変えろ派は、ああせいこうせいと言って、結局は番組から離れていくものだ。
 じゃあ、どうすればいい、となるわけだが、これから徐々に新聞掲載の漫画の世界観を取り入れていくことだろう。同時にいまの時代にマッチした環境やライフスタイルも加えていく。これを2年ほどかけてじっくりと行っていくことではないか。
 サザエさんを見て、翌日の学校や会社で話題になるようでなければ変える意味はない。変えてこそ、泉下の長谷川町子も喜ぶのではないか。

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最近のことども1808

2018-08-04 07:53:07 | Weblog
 病気やパソコンのことばかりで話題が偏っているので、ここらで一般の社会にも目を向けてみよう。
 まず杉田水脈さんのLGBT差別発言。個人的にはあまりLGBTの方々とはお近づきになりたくはないが、だからといって差別する気はないというのが、一般の人々の気持ちだろう。「生産的でない」ということをいっているらしいが、これは差別でもなんでもなく、事実をいっているのに過ぎない。事実を直視しないで、ただ言葉尻で炎上してしまったわけだ。今のネット社会を象徴していよう。ただLGBTの方々とどう向き合うか。考えさせられる事例にはなったのではないか。
 東京医科大学の女性合格者の一律減点問題。いかにもやっていそうなことではある。同大学は私学なのだから、どういう入試をやっても、文句のいわれる筋合いがなく、何が悪いのか、と開き直ってもいいのだが、透明性を確保してなかったのがミスだろう。女医が増えては現場が困る、と堂々と論陣を張ったらどうか。解決策をいえば、男女の入学定員を別々に決めておけばいい。それだけのことではないか。
 私論ながら、ろくでもない大学は閉鎖して、専門学校か職業訓練校にして、手に仕事をつける教育にシフトできないだろうか、といつも思っている。マスコミでちょっと名が売れると、どこどこの大学教授という肩書がすぐにつく。だからマスコミも大学に対する辛辣な報道がない。自分たちの天下り先になっているからだ。そういう仕組みを変えないと、社会も変わらない。
 日本ボクシング連盟の不祥事。山根会長は助成金の分配については認め、奈良判定はない、と断言。それはそれでいいのだが、どうして山根会長をここまでのドンに育ててしまったのか。そういう報道がない。日大アメフトと一緒で、組織の中である人物が、金と人脈を掌握して権力を振るうパターンである。誰も逆らえず、批判がないまま組織はますます腐る。助成金・補助金で食っている組織はまだあまたあり、こういう問題を通じて、ようやく批判者が口を開くようになるのだろう。
 一連の問題は大半が文科省絡み。官庁の中では格落ちといわれているが、まだ依然として日教組が牛耳っていると指摘する人もいる。つまり省内に組合と非組合の二つの権力がせめぎあっており、改革がないまま来てしまった。世界に文科省のような官庁はなく、不要論が頭をもたげるのも無理はない。
 ともあれ、ネット社会になって、告発をしやすくなったのは事実だ。どんな業界や組織も、自由に意見・議論ができる体制がなにより必要だ。昭和の時代にさまざまな場所で利権が固まり、平成で腐敗が進行して、とうとう限界に来たのだろう。そして次の時代に引き継がれるが、たぶんその腐敗や利権を潰していく時代になるのだろう。そう願うしかない。

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