団塊の世代の世間話

60年を生きてきた思いを綴った「ゼロマイナス1 団塊の世代の世間話」を上梓し、その延長でブログを発信。

人生の岐路と趣味

2014-12-13 09:17:28 | Weblog
 60歳を過ぎると、人生の岐路に立つ。幸い私は、自営業のような仕事だから定年がない。66歳になっても、同じ仕事を続けられる。景気がさらに悪くなり、得意先がもっと少なくなれば、廃業ということになるのだろうが、好むと好まざるとに関わらず、定年を迎え、多くの人はなんらかの決断を迫られることになろう。
 私の友人は、65歳になって、迷わずにビルの管理人になった。主な仕事は清掃らしいが、週4日午前中だけの仕事だ。それでも5万円程度になり、これに年金プラス以前からの仕事の延長で、なんらかの収入があるとか。
 1つの仕事で収入を得るというパターンから大きく違ってしまったが、少しずつやって足し算で収入を増えすのも、ストレスがなく高齢者にとっては好都合だろう。
 最近リタイアした人をみると、まず妻と一緒に海外旅行だ。知り合いの人は来年1月に10日間ネパールに行く。さらに別の人も旅行が多い。確かに、我々の世代は有給休暇もままならなかったら、まとめて休暇をとることができなかった。それが退職すると、堰を切ったように旅行になるのだろう。
 一人の変わり種を紹介すると、3月で、一流企業の取締役を退任して、きれいさっぱりと引退する人がいる。辞めてどうしますか、と聞いたら、おもむろにスマホを取り出して、これです、と答えた。
 そのスマホの画像には、大型バイクが写っている。「仕事を辞めたら、この1200CCのバイクで全国をツーリングするのが夢です。えっ、女房?、まったく興味を示さないからひとりで行きます。行く先々で出会いが楽しみです、特に可愛い子ちゃん」
 と破顔した。なんでも5年前に大型バイクの免許をとって、100万円の中古バイクを購入。以来、すっかりツーリングの面白さにのめり込んでいるとか。
 こういう強烈な趣味を持つと、本当に退職・引退が楽しみになるだろう。これを聞いた友人が、羨ましい限り、と感想を漏らした。別の人で、ハーモニカクラブに所属して音楽を楽しんでいる。
 つまり、人生を賭けるほどの趣味にほとんどの人は巡り合わないし、そういう趣味を見つけるほうに興味が行かなかったわけだ。ただちょっと好きなことを、もっと知ることによってさらに好きになり、趣味にすることはできる。
 我を忘れ没入できる楽しく思える趣味を持つことが、老後の人生を豊かにする道だろう。最近、ジコチューの老人が増えている。私もそうした嫌な経験をしている。周りに気を遣い、そうならないように自らの精神を豊かにすることを志すことが大切ではないか。と書きつつ、私の趣味はなんだろう、と思う。歌とエッセイ、写真という程度になろうか。それがいつまでも楽しめることを願いたい。   
 エッセー「団塊SONGS」を配信中。原則的に隔週の日曜日にhttp://ameblo.jp/shiratorimn/にアップロードしています。エッセーで書いた歌は「団塊SONGS」(検索)で聴くことができます。カメラと写真の情報は「Web写真人」で。URLはhttp://shashinjin.digiweb.jp

たまには政治向きの話題を

2014-12-04 14:02:12 | Weblog
 たまには政治向きのことを書いてみようと思う。12月前半は政治の季節になるからだ。
 大義なき解散といわれているが、まあ、解散にそもそも大義などあるわけがなく、単独過半数の自民党なのだから、党内の権力闘争がその一因なのであろう。
 アベノミクスを民意に問う、と安倍首相はいっているが、アベノミクスで景気が良くなったことは大半の人々は歓迎しているだろう。ただ失速気味がやや心配、他の方法はないのだろうか、という程度には考えていよう。
 問題は景気後退を阻止して、再浮上の方途はあるのか、という難問を抱えている状況にある。これが多分、安倍さんが解散した理由だ。
 つまり、このままいまの政策を続けていけば、景気は失速しデフレがまた頭をもたげてくる。たぶん来年の3月頃にはそういう糾弾の声が大きくなろう。しかし、安倍さんは道半ばで辞めるわけにはいかない。じゃあ、解散して政権の延命を図った、と推測できる。
 だから消費増税も延期したわけだ。実施時期まで延命すれば、安倍政権の一定の成果は期待できよう。
 というのが私の分析だが、たぶん自民党はまた勝つだろう。野党があまりにも存在感がないからだ。野党の保守、中道勢力は自民党と大差ないし、革新は共産党以外不甲斐ない。
 それより、与党の公明党を警戒しなければならない。現在、声高に軽減税率を訴えているのは公明党だけ。多くの国民は消費税は避けられない、と内心では思っている。ただ8%になって重税感が増しており、これが10%になったら、さらに辛くなる、という認識を持っている。
 その救いが軽減税率だ。せめて生活必需品は現行のままにしてほしい、と願っている。その気持ちにフィットしているのが、公明党というわけだ。与党だけに、その実現性が高いところに支持が広がる可能性がある。野党なら、単なる犬の遠吠えに過ぎない。
 むろん軽減税率の線引はむつかしい。それは選挙後の議論ということになろうが、これをエサに公明党が伸びる可能性は大きい。絵空事の政教分離を唱えていることが笑止ものの政党だ。
 私の持論は、生活必需品5%、贅沢品10%ですっきりした形にしてほしいものだ。単品3000円ぐらいで線引して、3000円未満なら生活必需品、3000円以上なら贅沢品とすればいい。基本はその線引を適用し、あとは業界ごとに調整すればいい。BtoBは10%でもいいのではないか。
 それより消費税云々より、景気を良くして成長戦略によって日本の悪しき構造を変えていくことが、結局は税収を増やしていく道だ。政治で明るいビジョンを示していただきたいものだ。
 
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