65歳になっているが、まだ仕事を続けている。その仕事で、ちょっとおおごとのミスをしてしまった。 小冊子を作っている仕事なのだが、前号で使用したページをうっかり入れてしまった。そんなことをすれば、校正の段階で気がつくはずだが、なぜかスルーしてしまった。
冊子ができてきて、ページを繰って、あれっあれれ、と目を疑った。なんだこりゃあ、とびっくりして、早速パソコンのデータを確認した。
「やっぱりか」と、画面に向かって毒づいた。刷り直しか、と一瞬思ったが、それでは金も時間もかかる。見開きがそっくり入れ違っているのだから、正しい2ページを印刷所に改めて刷ってもらい、それを挟み込むことが最善だろうと思った。
印刷所に手配して、ようやくひと息ついた。それにしても、こんなくだらないミスをした自分に腹が立つ。どうして、こんなミスをしたのだろうか、と自問自答しても、答えはない。
やはり日常の仕事の中で、ちょっと緊張感が抜けていたのだろうか。そんな間違いをするわけがないから、チェックをしようともしなかった。頭から、そうしたミスが起こると想定していないと、やっぱり抜け落ちてしまうものだ。
これまでにも、いろいろな間違いやミスをしてきたが、多くは想定外のことが多い。考えもしなかったことで、ミスが引き起こされる。いろいろとチェックもするのだが、チェック項目の中に入っていれば、しっかりと確認するものだ。
しかし、チェックしない埒外にあることについては、視野の中に入っていない。視野の中になければ、見ることができないから認識されない。多くのミスは、そういうケースで起こることが多い。
ちゃんとやっていれば、こんなことが起こるわけがない、と周りは批判するだろうが、ちゃんとやっている中にはいっていないことだから、どうしようもないわけだ。
私は自分の仕事だから、言い訳をしてもはじまらないが、多くの人はそういう場合は、まっとうな理由をつけて言い訳をすることだろう。それで通用すればいいが、一般的にはミスを重ねると信用がなくなり、仕事を任せられなくなるわけだ。仕事を任せられなくなれば、ふつうは会社にはいられなくなるだろう。
ミスを防ぐには、複数の人間がチェックすることが大切だ。校正の仕事も、書いた人間が校正していると、やっぱり甘くなる。人の名前など、分かっているから読んでいるようで読み飛ばしている。違った人が読めば、チェックする箇所もまた変わり、より正確な仕事ができる。
ただ私の会社は複数体制にない。アシストはいるが、最終的には私が仕上げる仕事だから、結局は私自身がしっかりする必要があることは自明のことだ。イージーに流れないことを肝に銘じよう。
65歳。まだ耄碌する齢ではないが、ミスが重なるようなら、そろそろ瀬戸際に近づきつつあることを認識しなければならない。イヤではあるが、いずれは耄碌ジジイになるのだろう。
エッセー「団塊SONGS」を配信中。原則的に日曜日にhttp://ameblo.jp/shiratorimn/にアップロードしています。エッセーで書いた歌は「団塊SONGS」(検索)で聴くことができます。カメラと写真の情報は「Web写真人」で。URLはhttp://shashinjin.digiweb.jp
冊子ができてきて、ページを繰って、あれっあれれ、と目を疑った。なんだこりゃあ、とびっくりして、早速パソコンのデータを確認した。
「やっぱりか」と、画面に向かって毒づいた。刷り直しか、と一瞬思ったが、それでは金も時間もかかる。見開きがそっくり入れ違っているのだから、正しい2ページを印刷所に改めて刷ってもらい、それを挟み込むことが最善だろうと思った。
印刷所に手配して、ようやくひと息ついた。それにしても、こんなくだらないミスをした自分に腹が立つ。どうして、こんなミスをしたのだろうか、と自問自答しても、答えはない。
やはり日常の仕事の中で、ちょっと緊張感が抜けていたのだろうか。そんな間違いをするわけがないから、チェックをしようともしなかった。頭から、そうしたミスが起こると想定していないと、やっぱり抜け落ちてしまうものだ。
これまでにも、いろいろな間違いやミスをしてきたが、多くは想定外のことが多い。考えもしなかったことで、ミスが引き起こされる。いろいろとチェックもするのだが、チェック項目の中に入っていれば、しっかりと確認するものだ。
しかし、チェックしない埒外にあることについては、視野の中に入っていない。視野の中になければ、見ることができないから認識されない。多くのミスは、そういうケースで起こることが多い。
ちゃんとやっていれば、こんなことが起こるわけがない、と周りは批判するだろうが、ちゃんとやっている中にはいっていないことだから、どうしようもないわけだ。
私は自分の仕事だから、言い訳をしてもはじまらないが、多くの人はそういう場合は、まっとうな理由をつけて言い訳をすることだろう。それで通用すればいいが、一般的にはミスを重ねると信用がなくなり、仕事を任せられなくなるわけだ。仕事を任せられなくなれば、ふつうは会社にはいられなくなるだろう。
ミスを防ぐには、複数の人間がチェックすることが大切だ。校正の仕事も、書いた人間が校正していると、やっぱり甘くなる。人の名前など、分かっているから読んでいるようで読み飛ばしている。違った人が読めば、チェックする箇所もまた変わり、より正確な仕事ができる。
ただ私の会社は複数体制にない。アシストはいるが、最終的には私が仕上げる仕事だから、結局は私自身がしっかりする必要があることは自明のことだ。イージーに流れないことを肝に銘じよう。
65歳。まだ耄碌する齢ではないが、ミスが重なるようなら、そろそろ瀬戸際に近づきつつあることを認識しなければならない。イヤではあるが、いずれは耄碌ジジイになるのだろう。
エッセー「団塊SONGS」を配信中。原則的に日曜日にhttp://ameblo.jp/shiratorimn/にアップロードしています。エッセーで書いた歌は「団塊SONGS」(検索)で聴くことができます。カメラと写真の情報は「Web写真人」で。URLはhttp://shashinjin.digiweb.jp