
国道を避けて、中富良野あたりまで。丘を上って、牧草地帯やら農園が広がっているあたりを走る。
陽はだいぶ傾いてきて、もうすぐ夕焼け。
富良野っていうのは、石が多い地帯のようだ。北の国から、でも言っていた。
開墾した時に地中から出てきた石なのだろう。夥しい数の石が畑の横に積まれているという景色を、よく見かける。
時に、人が持てるとは思えないような石ころが数千個、積まれて小山のようになっている。麓郷によくある風景だ。
あれ、機械のない昔、どうやって掘り出して、どうやって積んだんだろう?
そんなことを思いながら、走ることしばし。
小さな石の小山。小山に埋れそうな4WDの軽自動車。バイクを停めて、写真に収める。この写真で、どんな言葉が生まれるだろう。
ついでに空の写真も撮っておいた。
なんてことのない風景を、なんてことなく切り取っておきたい。
超印象的な事象は、黙っていても脳が覚えていてくれるだろうから、なんてことのない、普通の風景を、いつか思い出せるように、切り取っていきたい。
まぁ、まぁ、そんな午後の1ページ。
