
宿の受付の締め切り時間なんてのがある場所もある。
締め切り時間を調べるのが面倒な時がある。
そういう時は、とりあえずその場所まで行ってしまう。
大体五時くらいだろうと、目星を付けて、とにかくその場所へ行ってしまう。
興部町のトレインハウスに着いたのが4時57分。なんともギリギリの時間だ。ダメなら雄武町にある日の出岬まで走るつもりだった。
ハウスの隣の隣に建つ、観光案内所らしき事務所らしき場所に入り、トレインに泊まりたい旨を伝える。
一連の手続きを終え、受付の女性が、僕の今日の宿、トレインハウスの鍵を開けてくれた。
重厚な扉を開けて、僕の「銀河鉄道の夜」の始まりだ。