なぜ、あちこちの浜辺に、世界中の浜辺にフグが捨てられているのか?
それはね、フグには毒があるからだよ。
「人間は死ぬけど、イルカは死なないかもしれないしな」という僕なりのロジックである。
だって、お腹を空かせているイルカに何かを食べさせたいのである。僕だって、餌付けをしたいのである。
毒入り小魚ちゃんを指でつまんでブラブラさせながら海へ入ると、可愛い可愛いイルカちゃんが僕のそばへと寄ってくる。うぅぅ・・・可愛すぎる。
毒入り小魚ちゃんをヒラヒラさせると、イルカちゃんが口を開ける。「エサくれ!エサくれ!」。
よーしよしよし、今あげるよ。よーしよしよし、今おいしいやつをあげるからね、イルカちゃん。
いやしかし、動物ってのは、すごいなぁ・・・とつくづく想う。
毒入り小魚ちゃんにパクッと食らいついたイルカちゃん。
わずか0.1秒で吐き出した。
えっ?なんでわかったの?
0.1秒じゃわからないでしょ?
もう一回あげてみる。またすぐに吐き出す。
もぐもぐもしないで、ゴックンもしないで、口に入る瞬間に吐き出すのである。すげーなぁ、イルカちゃん。わかるの?なんで?
何回もやったけど、ぜーんぶ吐き出されてしまった。餌付け、失敗である。
イルカちゃんは、人間より頭がいいのである。
モンキーマイアにはペリカンもやって来る。正真正銘の野生のペリカンである。
ペリカンって、結構大きい。ペリカンの口って、すごく大きい。
ペリカンが「エサくれ!エサくれ!」と近づいて来る。
「おまえもエサくれ攻撃かよ。ごめんな、エサなんかないよ」と僕はつぶやく。
ピーンと来た。
ペリカンなら食うかも!毒入り小魚ちゃん。
捨ててあるフグを探す。フグなんてすぐに見つかる。
ペリカンちゃん、ペリカンちゃん、ごはんですよぉ〜〜。美味しいですよぉ〜〜。うひひひひ。
ペリカンがフグをパク。その瞬間に「ペッ!」と吐き出す。
おい、ペリカン!おまえもか!
つづく。
写真は、夜明けをバックに燃える籾殻。