人は、人とは、経験則で生きるものだ。
その人生が長かろうと短かろうと、深かろうと浅かろうと、自分の経験則を頼りに生きる。
僕は想う。・・・それがいけない。
僕は想う。・・・それだからダメなんだ。
エアーズロックを眼前にした僕がいる。
大げさじゃなく、押し黙るしかない。
見たこともないものが、そこにはあった。
写真で見たものとは違う。映像で見たものとも違う。ましてや、偽エアーズロックとも違う、とんでもなくとてつもないもの。
僕は反省をするのである。
「エアーズロックなんて見る価値あんの?」とか言ってごめんなさい。
「エアーズロックなんてもう何回も見てるよ。旅行のパンフレットにさ、ほら、これこれ」とか言ってごめんなさい。
「荒野の真ん中にドカンとあるやつでしょ?なんとなく想像ついちゃうんだよねぇ」とか言ってごめんなさい。
僕はバカです僕は馬鹿です僕はばかです。
エアーズロックの頂上に登った。
エアーズロックの周りをグルグルと回って、何万年も前に描かれた先住民の壁画を見た。
夕暮れ時、西からの陽を受けて、エアーズロックが真っ赤に染まる。
僕は信じられない風景を、毎日毎日眺めながら、何日も過ごした。
たった1000キロの回り道がなんだ?
危ないところだった。たった1000キロの回り道を嫌って、重要な体験をし損なうところだった。
若輩の経験則と決断に従って進んでいたら、大切なことに気づけずじまいだった。
大切なのは、この目で見ることである。
大切なのは、自分自身の知ったかぶりな経験則を信じるな、ということである。
その地に出向き、この目で見、この耳で聞き、この肌で感じること。それ以上に大切なことはない。
これは旅の話だ。
口コミや人の評判に左右される意味などない。自分の目で確かめるべきだ。回り道だとしても、無駄な行程だとしても、それがなんだという?それが旅だろう?
これは人生の話だ。
損得勘定に左右されたり成功率を計算してみたり、自分を納得させるための言い訳をしてみたり・・・そんなものはいらない。
やればいいんだよ。ただやればいい。やりたいことを。やるべきことを。
ダメだった時?心配ないよ。
そこから、次のステップが・・・始まる。
それが人生だろう?
こうして、僕の世界は始まった。
分かれ道が目の前にあったら、迷う。迷い、そして、面白そうな道を進む。時に、困難そうな道を選ぶ。
出来てか出来てないか?そんなことは知らない。
ただ、そう心がけている。
ではでは、プロローグ〜世界の始まりの唄を、どうぞ。
12/16は下北沢lownでしんぐくんのソロライブ。
みんな来てね。
写真は、羊の腸の塩漬けを水で戻しているところ。・・・まぁまぁまぁ。
「プロローグ〜世界の始まりの唄」
すべてを包み込むような 大きな愛になりたくて
世界の始まりのような 君が僕の愛の唄
嵐の中を進むように 砂埃をかぶりながら
僕が守るべきものは 君に歌う愛の唄
涙が零れ落ちる夜を 少しためらいがちな夜を
そのままの君でいればいい 光を探し歩けばいい
僕は君の後ろにいて 君を守り続けるだろう
時が過ぎ変わりゆくもの 変わらぬが故の想いを
抱きしめたまま見つめてる 君こそ僕の愛の唄
雨の中にたたずむように ただ時を刻み込むように
僕が伝えるべきものは 君に捧げる愛の唄
優しさがあふれ出す夜を 少し逢いたさが募る夜を
そのままの君であればいい 自由の空にいればいい
僕は君の後ろにいて 君を守り続けるだろう
疲れたら少しだけ・・・僕のそばで眠ればいい
目覚めたらちょっと笑って・・・新しい風のその中で