ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

トホダーシングの荷物。

2012-09-23 12:36:23 | Weblog
バイクに乗るのはライダー。自転車に乗るのはチャリダー。チャリダーは語尾を上げる。チャリダー↓ではなくて、チャリダー↑である。
そして、歩く人はトホダー、である。ホント。

先日の話の続き。

北見のバイクショップに運ばれたマグナちゃん。札幌のバイクショップが送ってくれたタイヤが北見に到着するまでは出来ることはない。

バイク屋のおっちゃんが、こう言う。とりあえず、今日の宿はどうする?北見の街中に行けば、ホテルがあるよ。

保険会社がホテル代を出してくれるわけでもないので、泊まれるわけもない。
近くのキャンプ場を調べると、ふたつあった。どちらも無料だ。その地図をおっちゃんに見せる。

へぇ、こんなところにキャンプ場があるんだぁ。おっちゃんは感心する。

ここまで連れて行ってくれたりしませんかね?と僕は聞く。

それは無理!・・・即答である。どちらかというと、食い気味の無理である。
ガビーンである。なんとなく、会話の流れ的に、宿まで送ってあげるよ・・・的な雰囲気があったから聞いたのに・・・。ガビーンである。

まぁ、それは全然いい。今日はガソリンスタンドにて、最良の親切の数々を受けてしまった後だ。持ち合わせの幸運チケットを、そこで使い果たしたということだ。

調べたキャンプ場までは10キロ以上ある。荷物を担いで歩ける距離ではない。さて、どうしたものか。。。
iPhoneのマップで近くの公園を検索。なかなかの大きな公園が近くにあるじゃないか?
バイク屋のおっちゃんに聞いてみる。

ここって、テントを張っても大丈夫そうですかね?

あぁ、野付牛ね、ここなら静かだし大丈夫じゃないの?でも、歩きだと遠いよ?

遠くてもなんでも、歩く以外に方法はないだろうよ。選択肢があれば悩みもするが、選択肢がないのだから、悩む必要がなくて楽チンだ。

公園にテントを張るとなると、夜が更けてからだ。さもなくば、住民に通報されて、面倒なことになる。
街が寝静まるまで、待たなくてはならない。

またまたiPhoneで検索である。・・・近くの温泉、近くの温泉。・・・ヒットである。
徒歩30分の所に、のつけ温泉というお風呂がある。23時まで営業とある。

とりあえず、バイクから最低限のキャンプグッズを降ろしてまとめる。お風呂セットをまとめる。なかなかコンパクトになったもんだ。これなら30分くらい歩けそうだ。

温泉と公園は、バイクショップを挟んで真逆。とりあえず、おっちゃんに、温泉に行って時間を潰してから、ここで荷物を拾って公園に行く旨を伝える。

おっちゃんはこう言った。温泉?歩いて行くの?遠いよ?

おれ、今日からトホダーですから。いくっきゃない!

気にしない気にしない。

2012-09-23 10:47:38 | Weblog
今日は札幌にいます。土日を挟むってことで、フロントタイヤの注文が出来ていない現実です。でも・・・気にしなーい。

そろそろ疲れも溜まってきたようで、目が覚めたら10時でした。でも・・・テントを片付けなきゃいけないわけでもなく、荷物をバイクに積まなきゃいけないわけでもないから、気にしなーい。

夕べの晩餐は、鳥の半身の唐揚げと、毛蟹一杯と、どどんとウニ丼。栄養摂り過ぎではなかろうか?でも・・・もちろん、気にしなーい。

特別な安らぎの中で、文字通り、安らいでおります。

あぁ、今日は天気がいいなぁ。
そちらの天気はどうですか?
こちらはポカポカと暖かくて・・・また眠ってしまいそうです。

プー助のいる場所。

2012-09-22 12:45:07 | Weblog
何事もなく、札幌嶋田家に到着しました。
嶋田家に着くなり、雷ピカピカゴロゴロ。雨、ザー!

フロントのタイヤが直るまで、ここでのんびり過ごそうと、勝手に決めております。ははは。

ただいまぁ、と扉を開ける安心感が、札幌にはあるのです。イェイ。

プー助、ただいま。

人の生命は短い。

2012-09-22 12:26:06 | Weblog
僕は謙虚に生きたいと願っているのだが、なかなか謙虚に生きるのは難しい。そう、難しいものなのだ。

美術館に入って、まず目に飛び込んで来たのは、館長自身の筆による「みにきてくれてありがとうございます」の文字。入館料は無料。
五十五年にわたる画家人生の展示。この人は、謙虚な人に違いないと、想像する。

一つ目の部屋には、こう書いてあった。

「芸術とは有名になるとか、一流になるとか、そんな次元の低いものではない。
それに気付き退会する。

私は地球から物ごとを考える。
それから人間を考えている。
人の生命は短い」

あぁ、この人に逢いたいなぁ・・・そう思った。

30年かけて製作中!

2012-09-22 12:16:17 | Weblog
国道12号を札幌へ向けて走る。ここは深川。
目に飛び込んで来たのは「30年かけて製作中」の文言。

何を?

その文字を目で追いながら、バイクは通り過ぎる。

何を?

気になる。通り過ぎた後も気になって仕方がない。

何をなんだ?

細い道を左折して、田んぼの中を通り、左折して、田んぼの中を通り、左折して、田んぼの中を通り、国道に戻った。
急ぐ旅じゃない。気になるものはなるべく残さずにいきたい。

やって来たのは、向陽館。美術館のようだ。30年かけて、絵を製作中なんだ。なるほど。
開館中とある。もちろん、観てみるに決まってる。

神居古潭。祭り。

2012-09-22 09:56:40 | Weblog
通りすがり、神居古潭祭りののぼりを発見。寄ってみる。

一度に百人は渡れませんと書いてあるが、百人となると・・・なかなかどの辺で百人か判断が難しいよな。

橋を渡ると、旧神居古潭駅。SLが三両。出店がたくさんあるが、まだ祭り開始前、みんな準備に追われている。

アイヌの神話が数多く残る場所。カサカササワサワと風に揺られて木々の葉が音を立てている。なんとなく、心が洗われるような気がする。

ジェラートはお好き?

2012-09-22 08:29:04 | Weblog

昨日食べたジェラート、めっちゃ美味しかった。
北見の隣、留辺蘂にある、北の白い風船という、なんだか訳のわからない名前が付いたお店。
国道沿いに読みにくい平仮名で「てづくりじぇらーと」と看板が出ていたので、思わず入ってしまった。

客はいない。カランコローンと中に入ると、愛想の無い強面のおっさんが出てきた。おっ、大丈夫か?と想いはしたが、後には引けない。

ダブル、トリプル、コンパーナというメニュー。コンパーナは、ダブルにプラスソフトクリーム。
強面のおっさんに、ソフトクリームがオススメなんですか?と聞くと、おぅ、と答が返って来たので、コンパーナを注文。
ジェラート二つ選んで、とおっさんがドスのきいた声で言うので、ジェラートを物色。キャラメルとイチゴミルフィーユを選んだ。

どどーんと出てきた三段ジェラート。わっ、すげぇ!と小さい声でつぶやいて、おっさんが怖いので、すぐに表へ飛び出た。

外に置いてあるテーブルとイス、そこに座って食べていたのだけど・・・これは美味しい。隠れた名店だな。シングミシュランに登録だな、と想っていると・・・。
続々と来るわ来るわのお客さん。しかも、おっちゃんが一人でやって来て、車の中でジェラートを食べて、帰っていくというパターンの多さにはビックリ。
きっと、地元では有名なんだわさ。
来年あたり、ツーリングマップルに載って、ライダーがたくさん来るようになるかもね。

店の中に、小さな文字で「イタリアでジェラートの勉強をしてきました」と書いてあった。おっさんはイタリア人のラテンのノリについていけたのだろうか?

いいお店を見つけたなぁ。また行こうっと。

旅の中。

2012-09-22 08:18:56 | Weblog
今日は旭川にいます。神楽岡公園キャンプ場の、キャンプ場ではなく、公園の入り口でキャンプです。
金曜の夜だったせいか、若者たちが花火やらなんやらで大騒ぎをしていて・・・さすが北海道第二の都市旭川だなぁと、想ったり。

湧別のスタンドでも、北見のバイク屋でも、留辺蘂のジェラート屋のお客のおっちゃんにも、フロントタイヤが限界だねと言われ。替えたくても在庫が無く、とにかく札幌に行けばなんとかなると・・・昨日は冷や冷やしながらここまで来ました。札幌まであと130キロ。ドキドキワクワク、向かいます。

あぁ、今日も・・・旅の中だ。

ここは北海道ですから!

2012-09-21 11:20:08 | Weblog
野宿明け、ダックショップたかはしという、アヒル屋なんだか引っ越し屋なんだか分からない名前のコンビニの前でゴクゴクと飲み干すオランジーナは、世界で1番美味しいと想う。

保険会社のロードサービスが提示してきたバイクは修理工場は、やはり北見にあるショップだった。
北見まで60キロ。保険会社が言うには、30キロまでは無料。以降はお客様負担ですと言う。いくらですか?と聞くと、1キロ毎に700円です。・・・30X700は21000円。・・・そんなにするんですか!ここは北海道ですよ!100キロ以内に町が無い場所が、ざらにあるんですよ!と、叫んだね。

実は、リアタイヤの交換は、既に視野に入っていた。実際、今週末に札幌に行って、交換する手筈だった。キタサンの知り合いのショップで、取り寄せの注文も済ませていた。がしかし・・・札幌までもたなかった・・・というわけだ。

タイヤの在庫を持っているバイクショップなど無い。北見のバイク屋にレッカーされたところで、タイヤを注文して、最短でも二日は待たなくてはならない。北見で・・・?

キタサンに電話をする。
札幌のショップに届いているタイヤを北見のショップへ、宅急便で送ってくれと頼んでもらった。そうすれば、うまくいけば一日で着く。
キタサンは羅臼20連泊を終えて帯広へと南下中。全てを快く引き受けてくれた。本当に世話になってしまった。

そんなわけで、湧別に迎えに来たJAFのにーちゃんが運転するトラックにマグナと二人で乗り込んで、一路北見へ。デコボコ道を一時間、揺られに揺られたのであった。
みんなでお見送りの巻。

楽しさを纏って。

2012-09-20 20:46:48 | Weblog

田舎町のガソリンスタンドには、たくさんの人が集まって来る。
暇つぶしと思しき、近所のおじさん。ガソリンを入れに来て、そのまま喋りこんでる会社員風の人。
長い時間、ガソリンスタンドに居座った経験など無いから、ちょっと楽しかったりもする。

湧別の芭露・・・バロウと読む。やっとの事で、ガソリンスタンドにたどり着いた。
給油機への誘導を無視して侵入するマグナを見て、スタンドの兄さんはちょっと驚いていた。

とにかく事情を説明する。説明しなくても、タイヤがペチャンコになったマグナを見れば、誰でも状況は把握できる。

スタンドにもガレージがついているが、バイクは直せないと言う。それは想定内だ。
近くにバイク屋はないか?と聞いたが、60キロ離れた紋別と北見に行かないと無いと言う。・・・やっぱりね。

さて、どうしようか?と、みんなで考える。所長さんや、お店のにーちゃん2人や、近所のおじさんが、どうしようか?と考えてくれている。
知っているバイク屋に片っ端から電話をかけて、マグナのリアタイヤの在庫が無いか、廃タイヤでもいいからさがしくれないかとか、聞いてくれている。
おれはおれで、任意保険のロードサービスに電話をかけて・・・と、携帯や店の電話が鳴りっぱなし、話しっぱなし。

電話ラッシュがちょっと落ち着いて、今度はスタンドに常連のお客さんが来る度に、マグナの周りに集まって、みんなで対応策を検討。あぁでもないこうでもない。

車のタイヤを履かせてみたらどうか?という話になって、所長さんは脚立に乗って店の在庫のタイヤのサイズをメジャーで計り始める。
バイク乗りの店員のにーさんは、軽自動車のタイヤが使えるんじゃないかと・・・車で家に帰って、タイヤを持って来てくれた。

ホントにみんな優しい。面倒な顔一つ見せずに、スタンドに降ってきたトラブルを解決しようとしてくれる。
その全部を見ながら、こういう全部がおれの旅なんだなぁ・・・と、写真を撮ったり。
なんだか、大変なんだけど・・・すごく、大変な事態なんだけど・・・楽しさを纏った大変さ・・・みたいなね。

素敵なスタンドがそばにあって良かった。そう想いながら、過ごした午後なのであった。右にいるのは、近所のおじさん。軽自動車のタイヤを持って来てくれた店員さん。いよいよ運ばれていく時。スタンドの全員でお見送り。バイク好きのサラリーマンのおじさんもいる。