北見の朝。散歩をする老夫婦の声で目が覚めた。・・・テントを畳んで、キャンプなんてしていませんよ的な顔をしなければ!
結局、夜露で濡れたテントをそのまましまうのを嫌い、ベンチにテントをしばらく干していた。
通りすがりの人に「野宿ですか?」と聞かれたりしてね。
あれほど真っ暗闇だった公園。テントを張った場所から数十メートル先には、立派な東屋が二軒も建っていた、というのはご愛嬌。
タイヤが到着するはずの12時まで、この公園で時間潰し。
クッチャロ湖で会う約束をしたハーレーの兄さんがくれた激辛ラーメンを食べ、ちょこっと昼寝をしても時間は余る。
荷物を放置して、公園の散策を開始。ダックショップたかはしでオランジーナを飲み干し、市民センターらしき建物の中の無料ギャラリーを冷やかし、森の中でリスと戯れても、時間は余る。
タイヤが到着したら電話をくれる算段になっているが、お昼を過ぎても電話は鳴らない。一時になっても電話は鳴らない。
よくよく考えてみると、今日のうちにタイヤが届くという保証は何も無い。
北見で、この公園でもう一夜か?ということも・・・あるのか?
バイクショップに電話を掛けて見る。
「あっ、タイヤね。届いてますよ。あっ、もうそろそろ作業、終わるかな?あっ、終わったみたいだね。」
こら、こら、おっちゃん。電話くれるって・・・言ったろ?
こちとらトホダー。バイクショップまでは遠いのだよ。こら、こら。
慌てて荷物をまとめて歩き始める。炎天下の中、ちょっと急ぎ足で・・・大汗をかきながら。・・・遠い。
何はともあれ。こら、こら、とつぶやいてしまっているとは言え、出発できる。
何はともあれ・・・ラッキーボーイは健在なり。なのだ。