閃き

変化も気付く事も無い平凡な毎日の中にきっと閃きがあるはず。閃きを求めた記憶

鶴の一声の弊害

2017-06-16 07:28:30 | 閃き
先日、ある中学校の校長先生と話す機会が有り、その話しに気になる問題があった

どの地域でも少子高齢化で子供の数が少なくなり中学校を統合しようとことになった

しかし、地域エゴの存在する現実では、対象地区の学校誘致の綱引きが行われ、会議は平行線を辿ることになる

よくある話しである

それでも少子化の現実問題は深刻で、このまま放置しておいて善いわけがないと長い時間をかけてようやく折衷案が取りまとめられた

だが、そこに市長選挙があり、新しい市長が誕生した事が揉める原因になった

当選した直後に選挙で八方美人になっている市長は中学校の統合の見直しをすると鶴の一声を上げたのである

これにより折角まとまった折衷案も白紙となり、長い時間をかけてようやく辿り着いた会議も水の泡である


これに近い話しが東京都の築地移転問題である

都知事の鶴の一声のお陰で移転が吹っ飛んだ形になっている

知事に当選した当時、不透明になている豊洲移転について待ったをかけて中身を再確認してからと言っていた筈なのだが、ずるずると結論を先送りにしてきたツケが今、巡ってきている

整理すると、豊洲の安全性については厳しすぎる基準設定が原因であった事が判明し、地下水の汚染量は通常の基準値を上回るものの対策を講じて安全だと認めていることが明らかになったのだが

元々の移転反対者達はこの機を逃すまいと築地の再整備などを提案し始め、議論を白紙に戻すかの意見が相次ぎ、30数年かけて議論してきた移転が水泡に帰してしまいそうである


子供の教育の環境の違いは、子供が一生背負って行く大切なことである

統合自体には住民の反対は無いが、場所に拘った一部の住民達が統合を阻止している形になっている

何処に統合しても近い遠いはある

この2つの問題はよく似ている
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