ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

破れかぶれの雨粒

2017-04-27 00:52:28 | 
天に見放された雨たちが

破れかぶれに地べたに飛び込んでいく

若葉は大きな口をあけて飲み込み、微笑んでいる



人はそこそこの年齢になれば、他人のために生きるようになる

例えば結婚すれば、その人のために生き

例えば子供が出来たら、その子のために生きる

それが幸福のレールではなかろうか?

まっとうな道ではなかろうか?



レールから外れた僕は

未だに自分のために生きようとしている

何かをなしえようとしている

それが何なのかも分からずに

それにしがみつく



僕はとうの昔に天に見放され

破れかぶれの雨粒になったのだ

それなのに未だに自分のために生きようとする

おそらく死ぬまで自分のために生きようとする

誰かのためでなく

破れかぶれの雨粒のままで








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