八月二十二日(土)晴れ。
朝食の後は、自宅で仕事。「大吼」の秋号の製作への最終段階である。秋号の特集は、「群青忌の追悼講演に見る、野村秋介への追慕」である。過去の群青忌にて講演をして頂いた、大原康男、長谷川三千子、福田和也、藤井厳喜、猪瀬直樹といった諸先生達の講演を再録する。更に、四宮正貴先生に野村先生の国体観について書いて頂いた。その他、連載も充実しているし、良いものが出来そうである。最近は、「大吼」を編集するのが楽しくて仕方がない。この次は、どんな特集を行おうかなどと考えている時間がとても楽しい。
夜は、六時から、行なわれた友人主催の「暑気払い」に出席。二時間ほどいて退席。その後、一人でサリーズ・バーへ転戦。偶然に居合わせたカメ&アコ夫妻や、サリーパパと一献。お店が混んできたので、関内の「写楽」へ。十一時前に帰宅。
選挙は、愈々後半戦にはいった。マスコミ各誌の世論調査では、民主党が三百議席を超え、自民党は百議席の前半となる、正に歴史的な敗北を予想している。自民党が、単に民主党を批判するばかりで、真の保守的な政策を打ち出せないことも、民主党への追い風のひとつだ。せめて麻生総理が靖国神社に参拝をしていれば、もう少し国民の支持を得られたかもしれない。また自民党の向かい風を更に強くしているものに、共産党が今回の選挙において打ち出した「八%ルール」がある。それは、前回の参議院選挙で得票率が八%に達しなかった選挙区への候補者擁立を見送ったことだ。共産党が、その八%ルールで候補者を擁立しない選挙区の票は、まず間違っても自民党には行かないだろう。そのほとんどが民主党に行く。これだけでも自民党の候補者は不利だ。
マスコミ各紙に掲載された政党のアピールに目がとまった。「北朝鮮・拉致問題」では、「拉致被害者の家族が、誰ならば助け出してくれるのかということについてアンケートをとらなくてもいいような国にしなければいけません」。「靖国参拝」では、「外国から参拝の是非を言われるのは、内政干渉である」。「憲法九条」は、「植民地思想」。田母神氏の更迭については「国防に言論の自由を」。自民党の政策ではない。幸福実現党のアピールである。だらしないぞ自民党!
民主党なんか嫌いだが、こういったことを、票につながらないからと言って、堂々と主張してこなかった自民党の責任が今、問われている、ということに気がついていない。民主党との違いを見せずして、何の保守なのか。己の立場を保守することに汲々としている今日の自民党は、やはり一度、下野すべきである。これは歴史の必然であるかもしれない。