白雲去来

蜷川正大の日々是口実

小楼一夜春雨を聴くか。

2017-04-04 12:32:23 | 日記
四月一日(土)小雨。

雨か。雨だれを聞いていると布団から出るのがためらわれる。時計を見ると八時過ぎ、休みとあって家人は誰も二階から降りてこない。グゥとお腹が鳴ったような気がしたので、もそもそと布団から出て、キッチンに行けば、ご飯が炊けていない。そうか、昨夜、冷ご飯が一杯あるので「お粥」にしようと、言ったのを思い出した。おいしいお粥を作るのには、一時間ほどかかる。言いだしっぺなので仕方がない。最近凝っている「茅乃舎のだし」をたっぷり使って、土鍋でお粥を作った。

それまで、PCをチェック。ブログ、フェイスブック、メールをチェックしているとあっという間に一時間。タイマーが、「時間ですよ」と教えてくれる。白髪ねぎ、もやしのナムル、お粥の具は皆それぞれ。食後は、部屋の掃除。何もしなくても、埃などで部屋が汚れる。雨の日は、花粉対策の空気清浄機をつけなくても調子がいい。

霞みそうな春の雨に濡れる近所の屋根を見ていると、小楼一夜春雨を聴き、深巷明朝杏花を売る。との宋の陸游の詩の一節が浮かぶ。約四年、漢詩ばかりを夢中で読んでいたこともあって、酒で腐った頭の中にも、いくつかの詩がこびりついている。もちろんとぎれとぎれの物があったり、作者と詩が結びつかないこともままあるが、様々な景色の中に自然と詩が浮かぶ。まあこんなこともなければ、四年の月日が空しくなる。

アンズの花を売る声でも聞きに行くかと、午後は伊勢佐木町の大徳壽という焼肉屋で、ちょっと遅いランチ。食後は有隣堂で書籍浴。岐阜の細川先生に勧められた、ユーミンの嫁ぎ先の家と頭山家に関する本を探したが、見当たらなかった。事務所に寄ってから帰宅。横浜の桜はまだほんのりと色を付けた程度。

夜はおとなしく酔狂亭で独酌。
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