白雲去来

蜷川正大の日々是口実

お家芸は昔の話か。

2017-08-14 14:26:06 | 日記
八月六日(日)晴れ。

広島に原爆が投下された日。東京裁判で日本は、アメリカを中心とする連合国に裁かれた。様々な罪がある中で、笑わしてくれるのが「人道に対する罪」というものがあった。その「人道に対する罪」と言うのは、「国家もしくは集団によって一般の国民に対してなされた謀殺、絶滅を目的とした大量殺人、奴隷化、追放その他の非人道的行為」と規定される犯罪概念である。アメリカが、広島と長崎に投下した二発の原爆。これ以上に「人道に対する罪」はないだろう。なめんじゃないよ。と思うのは、私だけではあるまい。亡くなられた方、今も原爆の後遺症に苦しむ人たちに、合掌。

世界陸上の録画を見ながら朝食。紅鮭、筋子、シジミの味噌汁。昼は、家族で伊勢佐木町にある洋食の老舗「コトブキ」にて。私はポークソテーにマカロニサラダ。夜は、ロツポウ程度のカツオ、蒸し鶏、冷奴。お供は、恐る恐る「魔王」の封を切った。

かつては日本の「お家芸」と言われたマラソンが、世界のレベルに追い付けなくなっている。男女とも惨敗である。かと言って、何も彼ら、彼女らに貢献も支援もしていないただの野次馬が能書きを言っては失礼なことは重々承知なのだが、正直言って残念である。日本は、中学生の頃から駅伝で長距離は鍛えられていると思うのだが(それがマラソン選手をダメにしていると言う人もいるが)、世界とは大きく水をあけられている。

瀬古や宗兄弟が活躍していた頃は、マラソンは、世界的にはあまり人気が無かった。それは、過酷でもあるし、テレビの中継やコースの整備、警備などに非常にお金がかかり、特定な国しかレースが開催できなかった。それが、マラソンに賞金が出るようになってから、アフリカ勢がドドッと参加するようになった。さらに、力が同じくらいの選手が国内にいる場合、国際試合に出場するチャンスが少なくなるために、国籍変更をして試合に出てくるようになり、レベルが一段と高くなった。スポーツ用品メーカーなどのスポンサー制度や後押しもあるのだろう。マラソンは、耐久レースから、いっぺんにスピードレースに変化していったのである。

ちなみにマラソンの世界記録は、二〇一四年のベルリンマラソンでケニアのデニス・キメットの二時間二分五十七秒。日本記録は、二〇〇二年に高岡寿成がシカゴマラソンで出した二時間六分十六秒。高岡の記録は十五年も破られておらず、その高岡の記録では、現在のマラソンの世界歴代三十位にも入れない。歴代世界記録の三十位は、エチオピアとケニア勢が独占しており、エチオピア人が十七人、ケニア人が十三人となっている。

世界陸上を応援しながら酔狂亭で独酌。今日は、社友の松本佳展君の誕生日である。また偶然にも私の幻の娘の誕生日でもある。「魔王」が染みた。

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親亀の背中に子亀を乗せて。

2017-08-14 13:45:15 | 日記
八月四日(金)曇り。

昔流行った、お笑いのネタに「親ガメの背中に子亀を乗せて、子亀の背中に孫亀乗せて」。と言うものがあった。第三次安倍改造内閣の顔ぶれを見て、失礼ながら、そのお笑いネタが頭に浮かんだ。ふふふとなぜか笑いが出てきた後に朝食。白菜ときくらげのあんかけ炒め、筋子、大根の細切り・ウェイパーで味付けたスープ。昼は、筋子に、朝の残りの大根のスープ。夜は、憂国の企業家、松本洋三氏と鶴ヶ峰の「相馬」という居酒屋で一献。

まあ私なんぞ、ご先祖様がどこの馬の骨だか知る由もなく、四代先の祖先が誰だかもはっきりもしない。だからと言って、名門富貴を羨んだこともない。政治家の先祖が大名だろうが維新の元勲だろうが関係ないが、歌舞伎役者じゃあるまいし、世襲ばかりでは、いかがなものかと悪い頭で考えているだけだ。最も、世襲、二世議員だと言っても、一応選挙で選ばれいるのだから、フェアと言えるのかもしれない。

ちなみに今回、入閣する二世、三世議員は列挙すると次のとおり―。

安倍晋三首相・安倍晋太郎元自民党幹事長を父に、岸元首相を祖父とする。
麻生太郎副総理・祖父に大久保利通、祖父に吉田茂と政治家の家系。
河野太郎・外務大臣・父が河野洋平元衆議院議長、祖父は河野一郎元副総理。
林芳正・文部科学大臣は、父が林義郎元厚生大臣、元大蔵大臣。
野田聖子・総務相兼女性活躍担当相の祖父は野田卯一元建設大臣。
加藤勝信・厚生労働相兼拉致問題担当相は、加藤六月元農林水産大臣が岳父。
鈴木俊一・五輪相は、父が鈴木善幸元首相、義兄は麻生太郎副総理。
江崎鉄磨・沖縄北方担当相の父は江崎真澄元衆議院議員。
小此木八郎・国家公安委員長兼防災担当相の父は小此木彦三郎元衆議院議員。
梶山弘志・地方創生担当相は、竹下派七奉行の一人梶山静六元官房長官。
松山政司・1億総活躍担当相は、父は国会議員ではないが、松山譲元福岡県議会議員。

二世、三世議員ではないのは――。
菅義偉・官房長官。吉野正芳・復興相は留任(細田派)。茂木敏充・経済再生担当相兼人づくり革命担当相。小野寺五典・防衛大臣。上川陽子・元法相を再起用。藤健・農林水産副大臣を農水相。中川雅治・環境相(細田派)。公明党の石井啓一・国交相の続投。

海老蔵の家と安倍総理、麻生副総理の家のどれが名門なのか良く分からん。そんなことを肴に、松本社長の誘いで相鉄線の鶴ヶ峰と言う駅の近くの居酒屋へ。侘びた佇まいの店だが、味は一流。特にカツオは最高だった。

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改造内閣か・・・。

2017-08-10 14:24:16 | 日記
八月三日(木)晴れ。

ニュースのトップは、安倍改造内閣の顔ぶれ。内閣の支持率など気にせずに初志貫徹すれば良いものを。ジタバタ感がぬぐえない。それでも、モリ・カケ、防衛省や相次ぐ自民党所属議員の不祥事。せめて内閣の顔を換えて「再出発」のイメージ造りでもしなければ、もたないか。野次馬根性で改造内閣関連のテレビを見ながら朝食。メニューは、昨夜の残りの牛皿、キャベツの糠漬け、しじみの味噌汁。昼は、抜いた。夜は、蒸し鶏、「日本一」というお店の焼き鳥。レタスとカイワレ大根のサラダ。お供は「もぐら」。

マスコミも、大したこともない大臣の失言で、鬼の首を取ったように騒ぎ、追い詰める。正にマスコミのパワハラそのものだ。新内閣の何人の大臣が靖国神社を参拝するのか。小野寺新防衛相は早々と「靖国には行かない」を事を表明したが、その理由が「中韓の反発」にあるそうだが、世界の中のわずか二か国が「反発」するからと言って、参拝しないのは情けない。まあ政治家は思想家ではないから、信念に殉じなくともいい、という「言い訳」の中で生きているから、仕方がない。河野太郎が外務大臣か。せめて親父の轍を踏まないように祈るだけだ。

夜は、酔狂亭で独酌。

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中華街のことなど。

2017-08-10 13:27:13 | 日記
八月二日(水)曇り。

魚屋を覘いて「柳カレイの干物」があると、つい買ってしまう。鮮度の良くない物は、グリルで焼いていると、身がボロボロになってしまう。たまにそういうヤクネタをつかまされることもあるが、見た目では分からないので、素人は情けない。朝食は、その柳カレイの干物(中々良かった)キャベツの糠漬け、しじみの味噌汁。昼は抜いた。夜は、近所のスーパーで買った、カツオ。(残念だった)、アスパラのオイスターソース炒め。牛皿。お供は、「もぐら」という焼酎。

良く知人から、「中華街は何処のお店が美味しいですか」と聞かれることがある。正直言って返事に困る。それは私が美味しいと思っても、他人がどう感じるかは、千差万別である。また、せっかくお店を紹介しても、何処でも食べられるような、例えば「エビチリ」「牛ピー」「マーボー豆腐」「春巻き」「焼きそば」などを食べては、中華街に来た意味がない。そんなメニューは中華街でなくとも、下町の中華屋でも美味しい店は沢山ある。ただ、中華街の雰囲気を味わう、のならそれでもいいと思う。

年間に、随分と中華街へ行くが、個人的に行くことはまずない。ほとんど接客や群青忌などの直会、忘年会などで行く。地方から友人が来ると、男同士ならこのお店。相手が奥さんなりガールフレンドを同伴したならば、このお店。気の置けない男同士だったら、このお店。と使い分けている。「食べ放題」などの店には絶対行かない。「味」で行く場合もあれば、「人」で行く場合もある。しかしながら、中華街も段々渋谷や原宿のようになって、祝祭日などは、落ち着いて食事ができない。いや予約もできないのだ。

もう五十年も前のことだが、中華街を「チャン街」「南京町」と言っていた頃、中華街の裏通りには兵隊相手の外人バーが沢山あって、MPの腕章をつけた兵隊の乗ったジープが、見回りをしていた。五木寛之の『雨の日には車をみがいて』の中に出てくる、黒人専用の「コルト45」や「レッドシューズ」というお店が人で溢れていた頃だ。そんな昔の面影を残す、北方謙三の小説に出てくるようなBerが何軒か残っている。当時の私が飲んでいたのは、「ターキー・ソーダー」。そんなお店の似合う友人が来たら、久しぶりに行ってみたいと思っている。

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一斗飲めば無為自然の境地に合致する。

2017-08-10 12:55:02 | 日記
八月一日(火)雨。

台風の余波か朝から風雨強し。酔狂亭と名づけたわが陋屋は、風雨が強いと雨漏りがする。諸般の事情で、修理するのは二年後。何とか、台風や大雨が避けてくれるように祈るばかりである。以前、人の苦労も知らないくせに、顔を見ると「楽そうだね」「随分と稼いでいるんじゃないの」とか、嫌味を言う男がいた。そいつに対して、「ええ、大楽ですね。何と言ったって、私の家の庭には、築山があって、周りには川が流れているくらいですからね」。と話したら、「すごいね」と感心したので、「何言ってんの、質の流れに、借金の山だよ」。と言ってやったら、すごすごと帰って行った。

朝食は、竹輪のカレー味揚げ、冷奴、小納豆。昼は、下の子供と「ビックボーイ」でハンバーグランチ。夜は、平塚の憂国の社長、I氏が横浜に来訪。牛タンの名店「たん右衛門」で一献会。その後、関内に転戦して帰宅。

酒とズブズフの関係となって久しいが、何と言っても、気の置けない人たちとの一献会に勝るものはない。憂国談義、正に時局を肴にして語り合うことこそ、健康の基本。生憎の大雨だったが、楽しい時間だった。李白は「月下独酌」の中で、こう言っている。

天がもし酒好きで無いなら、
酒星という星が天にあるはずがない。
地がもし酒好きで無いなら、
地上に酒泉という場所があるはずがない。
天地はそもそも酒好きなのだから、
酒を愛することは天地に恥じることではない。
魏の曹操が禁酒令を出したが、人々は
清酒のことを「聖人」、
濁り酒のことを「賢人」となぞらえて、
酒を飲み続けたと聞いている。
このように、酒は聖者・賢人も飲み込んでしまうのだ。
べつに仙人になろうとする必要は無い。
三盃飲めば道教の根本原理に通じ
一斗飲めば無為自然の境地に合致する。
私はただ、酒の情緒を楽しみたいだけなのだ。
飲めない奴にこの楽しさを教えてやることは無い。

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