なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

硬膜下血腫

2020年06月27日 | Weblog

 金曜日の朝、木曜日の当直だった循環器科医に、回復期リハビリ病棟に入院中の患者さんの対応を依頼された。

 その患者さんは、地域の基幹病院脳外科で左慢性硬膜下血腫の手術を受けて、6月初旬に当院の回復期リハビリ病棟に転院していた。(主治医は神経内科医だが、身内の葬儀で不在)

 患者さん本人に訊いたところでは、2~3日前からふらつきを感じて、リハビリスタッフに言っていたという。その日の早朝に起立・歩行ができなくなって病棟の看護師さんが気づいた。

 診療前だったので、看護師さんが前日からの当直医に連絡して頭部CTを行った。今回は右側の硬膜下血種を認めた。血種による圧排で脳が左側へ少し偏移している。

 意識は清明で、普通に会話ができた。バイタルも安定していた。さっそく基幹病院の脳外科に連絡すると、すぐに受けてくれた(まあ、リハビリ依頼で来たばかりなので当然ではある)。救急搬送して、その日のうちに手術になるそうだ。

 

 この患者さんの妻は内科に入院している。呼吸器疾患(非結核性抗酸菌症・肺アスペルギルス症)で体力がなく、夫が介護していた。その夫が脳外科に入院したために、妻は家庭に一人残されて、しだいに食べられず動けなくなった。

 通院している基幹病院呼吸器内科の外来を受診して、呼吸器内科医から当院入院を依頼されたという経緯だった(夫も当院にリハビリに行くからと)。夫はADL良好で、来月初めには二人いっしょに退院できそうだった。

 今回の再入院で、どうなるかわからなくなった。夫の回復を待つしかない。

 

 

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