なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

高齢者の扁桃周囲膿瘍

2020年06月09日 | Weblog

 昨日内科再来を診ていると、外来看護師さんが、前日から呂律が回らないと訴えて89歳女性が受診したという。脳梗塞後遺症(左半身不全麻痺)で脳神経内科外来に通院していた(バイアスピリン内服)。神経内科医は午前中不在だったので、こちらに持ってきたのだった。

 家族(息子さん)は脳梗塞再発のつもりで連れてきたようだ。初めてみる患者さんだが、確かに呂律が回らないようなしゃべり方ではある。飲み込みにくいとも言っていた。

 37.4℃の発熱があり、のどが痛くて咳も少し出るそうだ。咽頭はなんだか所見が取りにくいが、発赤は目立たない。左耳介後部が痛いともいう。

 耳鼻咽喉科に紹介して、診察を診ていた。舌をぐっと下げて診察していたので、扁桃部が腫れているように見えるが、やはり発赤が目立たない。喉頭鏡で見てもらうと、明らかに扁桃腫大を認めたが、表面の所見に乏しい(ように思えた。内科としては)。

 耳鼻咽喉科医は造影CTで確認して、膿瘍を切開しますと言っていた。あとでCTを確認すると、明らかな膿瘍形成が描出されていた。切開後に入院となって、抗菌薬が開始されていた。

 

 

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